イーハトーブ・ガーデン

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やなぎの花

在庫画像が続きます。

   かゞやきて
   やなぎの花のとぶすその
   のうまわれらをしたひつゞけり
                  歌稿B 531
 



   ましろなる
   やなぎ花とぶ野のなかに
   傷つける手をいたはりて来る 
                  歌稿B 532   
  



   野絮とぶ
   夏のすそのを
   傷つける
   手などいたはり
   ひとびとの来る
               歌稿B 532 異稿
  
 オオキツネヤナギ(ヤナギ科ヤナギ属)大狐柳 

つくばの実験植物園で見かけたもの。 オオキツネヤナギの標識があった。
初夏の頃、しろく、かがやき、野をとぶのが、カワヤナギ類の綿毛である。
漢詩にも俳句の季語でも柳絮(りゅうじょ)という言葉があるが、
賢治はやなぎの花、野絮と書いている。賢治の造語なのか、どうか、不明。
野絮は、「のわた」と読ませるつもりだったのだろうか。
ご存知の方がいらしたらご教示ねがいたい。

2005年の夏、サガレンへ行ったとき、素朴な税関から出たら、
空中にいちめん羽虫が飛んでいるなと思ったら、この柳絮だった。

短歌は大正6年のもの。宮沢賢治が盛岡高等農林学校3年生。岩手山麓での体験と思われる。

最近では華やかな園芸種ばかりが目を引き、
こうした地味な大地に根ざした植物には、人は関心を持たない。
その土地の人でもカワヤナギを知らない人が多い。さびしい。


     


More おまけです
# by nenemu8921 | 2012-05-25 21:19 | 植物 | Trackback | Comments(2)

アオスジアゲハ

在庫画像の中から選んでみました。
こんな風に軽やかに飛びたいですね。アオスジアゲハの飛翔です。








花は開き始めたトベラでしょうか。






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# by nenemu8921 | 2012-05-22 17:26 | 昆虫・クモなど | Trackback | Comments(18)

チガヤ

すがれのち萱を
ぎらぎらに
青ぞらに射る日
       川は銀の
       川は銀の
  恋人のところからひとりつゝましく村の学校に帰って
  彼女は食品化学を勉強しているのである
一点つめたくわたくしの額をうつものは
青ぞらから来たアルコール製の雨であるか
竜が持ってきた薄荷油の滴であるか
青い蠅が一疋
    思想の隅角部を過ぎる
                     詩〔すがれのち萱を〕




チガヤ(イネ科チガヤ属)Imperata cylindrica 茅 茅萱

葦と茅

詩ノートの1篇だが、断片的だ。後に斜線を付している。
「すがれのち萱を」は、「末枯れの茅を」の意である。



More ハマダイコン
# by nenemu8921 | 2012-05-21 00:17 | 植物 | Trackback | Comments(15)

チュウシャクシギ

江戸川沿いの休耕畑。
     ツメクサがきれいだったので、車を止めたところ、
             「ホイピピピ…。ホイピピピ……」と聞き覚えのある声。  

 そうです。チュウシャクシギです。こんなところに!?

         50羽くらい居ましたが、うーん遠い。場所も悪い。
チュウシャクシギ(チドリ目シギ科)Numenius phaeopus 中杓鴫 その名前の由来は、大きく下にそったクチバシです。
       そろそろと近づきました。

     やっぱり飛ばれました。

このあたりは昔は水田だったところです。わたり途中だったのでしょうね。
チュウシャクシギは干潟にも居ますが、水田にもよくおりますね。
ダイシャクやホウロクはたいてい干潟で、水田ではあまり見かけないのです。


# by nenemu8921 | 2012-05-20 04:35 | 鳥・動物 | Trackback | Comments(12)

シロチドリ

船橋海浜公園。三番瀬です。

昨年の震災の被害を受けてから、1年余り出入り禁止でしたが、
           ようやく整備が整い、今年は4月20日から
                     潮干狩り場をオープンさせました。
     公園内はまだ工事中のところが目立ちます。でも、海は変わらぬ表情です。


平日の午後、訪れると、まばらな潮干狩り客を避けるように、渡りの鳥たちが採餌していました。
夏羽途中のダイゼンがゴカイをゲットしたところです。左はキアシシギです。

こちらはシロチドリ。

やっぱり、ゴカイがご馳走ですね(^_-)-☆

ゆっくりくつろいで伸びをする様子です。













# by nenemu8921 | 2012-05-19 06:56 | 鳥・動物 | Trackback | Comments(8)

グミ

そのきらびやかな空間の
上部にはきんぽうげが咲き
  (上等のbutter-cupですが
   牛酪(バター)よりは硫黄と蜜とです)
下にはつめくさや芹がある
ぶりき細工のとんぼが飛び
雨はぱちぱち鳴つてゐる
  (よしきりはなく なく
   それにぐみの木だってあるのだ)
(略)
青ぞらは巨きな網の目になつた
それが底びかりする鉱物版だ
  よしきりはひっきりなしにやり
  ひでりはパチパチ降つてくる
                   詩「休息」




アキグミ(グミ科グミ属)
Elaeagnus umbellata 秋茱萸

「グミ科グミ属は、やや南方系の潅木で関東地方で、普通に見られるツルグミやナワシログミは東北地方にはない。ヨシキリやヤナギなどと湿地に共存するのは、アキグミであろう。10月ごろ熟す円い小さなグミである。」という解説がさきに紹介した『宮沢賢治樹木園』にある。

グミとは総称である。詩を書くときにアキグミ、ナツグミ、タワラグミなどと正確な標準和名を明記するわけではない。文学的鑑賞は正確な標準和名にこだわらなくともいいかもしれないが、画像を添えるには、グミ科の植物なら何でもいいというわけには行かない。
作品の背景、制作した季節や作品舞台などを明確にイメージし、フィールドワークの積み重ねがないと、机上の知識だけで対処されてしまうきけんがある。

この詩に登場するキンポウゲなども同様である。以前この作品とともにキンポウゲ、セリを紹介した。
よかったら、こちらも見てね。

先週、つくば実験植物園で撮影したもの。
この季節、まさにきらびやかな空間だった。



More  おまけです
# by nenemu8921 | 2012-05-18 10:28 | 植物 | Trackback | Comments(4)

トチノキ

のはらのまん中のめつけもの
すっこんすっこの 栃だんご
栃のだんごは 結構だが
となりにいからだ ふんながす
青じろ番兵は 気にかがる
           童話「鹿踊りのはじまり」


トチノキの花が咲く季節である。トチノキは花も新緑の葉も美しい。

トチノキ(トチノキ科トチノキ属)Aesculus turbinata 栃、橡、栃の木   5・13 つくば実験植物園で撮影

トチノキの実は9月末にこんな風になります。

盛岡市の公会堂の前には見事なトチノキの並木があります。
(以前ご紹介した記事ですが重複をいとわずにお目にかけます)


こちらが実の種子です。栃だんごはこれでつくります。縄文時代から人類の大切な食料だったとか。
でも、どんぐりより、灰汁抜きがむずかしいそうですよ。

宮沢賢治学会のパーティで栃餅が出されたこともありました。
「すっこんすっこ!」というより、うーん上品な仕上がりになっていました。


宮沢賢治の童話の「鹿踊りのはじまり」は、鹿たちの歌が傑作だ。
青じろ番兵とは何かわかりますよね(^_-)-☆




More  おまけです
# by nenemu8921 | 2012-05-17 11:39 | 植物 | Trackback | Comments(10)

東京スカイツリー

22日の一般公開を前に、ご招待をいただいた家人の腰ぎんちゃくで行って見ました。
東京スカイツリー。

でもね、今日は心がけが悪い人が多かったらしく、あいにくの天候。
天望デッキからの眺めはまるで雲のなかに居るようでした。

けれども、浅草のきれいどころのお姉さま方が花を添えてくれました。
 
空は見えず、下界も霧の切れ目から灰色の町がみえるばかり。
クリックすると大きくなります。

それで、内部の様子を少しだけご紹介します。
こちらの方は何をしていると思いますか?

足元の床がガラス張りになっています。(歩くのは少しコワカッタ)

スカイツリーの足元、根っこまで見えるというわけです。

宴も催されました。


お食事も飲み物も用意されていました。

こちらは煎茶とお菓子を運んでくださったスタッフの方です。かわいいですね。

エレベーターの中のインテリア。これは江戸切子で夜空をデザインしたゴージャスなもの。

マジックで、634という数字が見えるというのですが~。うーん…。

隅田川デジタル絵巻だそうです。

どうもなれない雰囲気で疲れ、早々に失礼してしまいました。



More 賢治の時代は~
# by nenemu8921 | 2012-05-16 05:24 | 場所 | Trackback | Comments(23)

青葉の青葉の森

前回の続きですが、更新が遅れました。
なるほど「青葉の森だなあ」と感じたのでありました。






3月に花を撮影した梅園はハルジオンが繁茂していました。すごかったです。


ぼっーとしていたら、一人で遊んでいた子、ベニシジミでしょうか。







# by nenemu8921 | 2012-05-15 08:27 | 植物 | Trackback | Comments(12)

宮沢賢治樹木園

宮沢賢治情報・スクランブル


友人の中谷俊雄さんから新しい本をいただいたのでご紹介します。

1、『宮沢賢治樹木園』
(2012・5・5発行/暮らしの手帖社・編集/¥2000)

宮沢賢治は作品のなかに実に数多くの植物を登場させている。
           「すっこんすっこの栃だんご」
                       「アカシヤのランプ」
                          「山椒の皮を剥いだのは誰だ」
               「接骨木をまはって来れば」
                     「はんのきは鉄の鏡」
                         「マグノリアの木は寂静印です」
                                 「聖女テレジアを迎える雪柳」

日頃気にならないありきたりの樹木も、宮沢賢治の言葉に織り込まれ、一篇の詩や童話になると、
それは特別の存在感を持ってせまってくる。
ここでは賢治作品に登場する樹木の項目をほぼすべて網羅して、引用し、
                   簡単な解説と自らが描いた素朴なカットが添えられている。
宮沢賢治研究家でもあり、ナチュラリストとしてもご活躍の中谷氏の面目躍如といったすばらしい1冊である。

購入希望の問い合わせはこちらへどうぞ。  
             暮しの手帖社・出版サービス室
             〒169-0074 新宿区北新宿1-35-20
             電話 03-5338-6036  FAX 03-3364-3524
             営業時間 9:15~17:30(土・日・祝日を除く)


これを機会に中谷氏のこれまでの仕事を紹介したい。

、『古代蓮ー大賀ハスと行田ハスー』
真夏に美しく花開く蓮の花は、誰でも嫌いな人はありません。その花が数千年も前の種子から発芽して咲いたとなれば、一層心が躍ります。しかし人々の願望と真実は必ずしも一致するわけではありません。
本書は古代ハスとよばれ、いまやビッグな観光名所にもなった行田ハスを緻密に検証し、《その願望にあわせた科学的事実》の真相を語っています。(「かいつぶり」の新刊紹介から)
(2005・8・15初版発行/新風社/¥1800+税)


、『不老長寿の夢ー世界の長寿村異聞ー』
不老長寿は人間の見果てぬ夢である。世界の長寿村フンザ、コーカサス、ビルカバンバには百歳を越えた人々が元気に働いている。まさに桃源郷であると多くの調査隊はまことしとやかに伝えている。しかし、それは全くの偽りだと著者は異論を唱える。そして、老いをいかに生きるかというテーマに言及している。(本書の帯カバーから)
(2008・5・30発行/武田書店/¥1500+税)


4、『鳥の方言集ー鳥の聞きなしと方言ー』
鳥の呼び名は、近代になってから日本鳥学会で定めた標準和名で統一されたが、少し前まではヒバリをムギウラシと呼ぶ地方もあれば、クモスズメ、ヤマスズメと呼ぶところもあった。
情報網の発達と教育の普及によっていま消えて行こうとする鳥の名の方言を、著者は三十年をかけて収集し整理した。
大変な作業であるが、それらの方言には、声、姿、習性などいろいろな要素が含まれていて、それ自体が大きな宝物だと言う。著者の自然科学そのものへの信頼と謙虚さが感じられる。
 本書には三三一種の鳥、それぞれ各地の方言や、古典文献からの鳥の名とその聞きなしを集大成している。一口に三三一種といっても、例えば、フクロウの方言は、イソサンケ・カムイ(獲物を出してくれる神の意)というアイヌの方言からネコタカ(大阪市内の一部)、ネコドリ(富山、石川など一六県にまたがっている)まで三六一件、古典文献からのものが三一件、聞きなしがまた面白い、「オホーオホー、ノロズケホ」「こーぞー、この月ゃどーかー」「ボースカース」など一九五件と言うスゴイもの。(「かいつぶり」の新刊紹介から)
(2000・2・15発行/堀船書房/¥2980/装丁・印刷・製本中谷俊雄)

、『わたしの山旅ー賢治と石と花とー』
中谷氏の原点がここにあるという印象を持ちます。
宮沢賢治が歩いた岩手の山々、新潟の山々、関東の山々を歩いたエッセイと記録。
(1985・12初版/矢立て出版/¥1800)

6、こちらは中谷氏の1992年~1999年にかけての世界旅行記。いわゆる観光地はありません。
それらがみな貴重なそれぞれの博物誌になっています。


7、2000年からの世界旅行記と、中谷氏が長年埼玉県植物誌の調査のために歩いたフィールド、奥秩父の旅日記であり、博物誌でもある。


8、埼玉県生態系保護協会主催の植物観察会において、中谷氏が企画運営した案内パンフレットの集大成である。1988年~2007年4月までのもの。

6,7,8はすべて私家版である。装丁・印刷・製本のすべてが中谷俊雄自身の手になるものというから、すごいですね。

他にも活字になった中谷氏の仕事は「賢治研究」(宮沢賢治研究会発行)、「宮沢賢治研究Annual」(宮沢賢治学会イーハトーブセンター発行)、「雲の信号」(千葉賢治の会発行)など数多くある。
『宮沢賢治文語詩の森』3巻(宮沢賢治研究会編・柏プラーノ発行/柏書房発売)の折には、編集を私もご一緒し、『賢治鳥類学』(新曜社)は共著の仕事である。
『新宮沢賢治語彙事典』(東京書籍)に関して、その記述の多くの誤りを指摘した「間違いの多い『新宮沢賢治語彙事典』」という論を展開し、宮沢賢治研究家の注目をあつめた。


# by nenemu8921 | 2012-05-14 18:00 | 賢治情報・スクランブル | Trackback | Comments(4)
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宮沢賢治の愛した鳥や植物


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