山葡萄

(略)
どこからか葡萄のかをりがながれてくる
東は青い高原の縞
かゞやかに陽は醸造されるけれども
この谷の霧の中でだって
何軒かの小さな部落がある
その人たちが去年の山葡萄で
こっそりつくった酒かもしれない
  ……けれどもどうして
     この谷の底の人たちには
     いくら山葡萄をとっても
     それをこさへるひまなどはない……
(略)
                    詩「朝日が青く」下書稿(一)手入れ形

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ヤマブドウ(ブドウ科ブドウ属)山葡萄
主として東アジアに分布する野生のブドウで、日本では山地に自生する。画像①②は6月末のもので、葡萄の花である。画像③は9月はじめのもの。実は真っ黒に熟すという。
生食ではおいしいという人と、すっぱいという人といろいろである。
最近では生のぶどうジュースや、ブドウジャム、ワインなどを製造して、観光地でみやげ物として売っている。干しブドウもあった。
賢治の時代は、このヤマブドウで自家製のお酒をこっそり作る人が多かったが、密造酒である。

作品は種山ヶ原周辺の部落を訪れた時のもの。
この詩は、「~~葡萄のかおりは、葡萄でなくて栗の花だ」とつづき、
最終形では、山葡萄でつくった酒云々は削除されてしまうが、
賢治作品には密造酒をテーマにした童話もある。
Commented by sdknz610 at 2008-10-27 08:47
ア~これだ~・・・♪ 25日に多々良沼へコハクチョウが来ていないか偵察に行ったんですが、
これがありました。ビッシリ実を付けて・・・。ちょっと食べてみれば良かったかな・・・♪
コハクチョウ、まだ来ていなかった・・・。
Commented by tamayam2 at 2008-10-27 11:29
おお、緑の宝石だあ!こういうヤマブドウでワインを作ると
おいしいことを地元の人は、よくご存知ですね。ドイツの人も
自家製を作りますよ。10月の2週め、信州ではもう黒ずんで
いました。
Commented by nenemu8921 at 2008-10-27 18:00
samさん。
多々良沼ですか?いいなあ。
黒くなっていましたか?
色づいた写真撮りたかったけれど、今年はもうだめだと思って、
見切り発車でした。
葉も紅葉してきれいでしょう。
次回撮れたら、よろしくね。
Commented by nenemu8921 at 2008-10-27 18:04
tamayamさん。そうですか。
ドイツ人のワインはおいしそう。
密造酒はかなりアバウトな作り方だったようですよ。
童話には失敗してはじけてとんだ!!なんて描写もあります。
いまは果実酒。昔はどぶろく、ドイツではワイン。(*^_^*)かな。
Commented by 夕焼け小焼け at 2008-10-27 18:13 x
こんにちわ。ヤマブドウですか。
ノブドウと花がよく似ていますね。めくらぶどうでしょう。
ノブドウは実はきれいだけれど、食べられないのですよね。
かなり山でないと、自生はないでしょう。
Commented by nenemu8921 at 2008-10-27 21:05
夕焼け小焼けさん。そういわれれば、そうですね。
花は確かにめくらぶどうと似てますね。
山葡萄は葉がすごく大きいのです。山では樹木にびっしり巻きついていました。
めくらぶどうはきれいだけれど、食欲は起こりませんね。(*^_^*)
Commented by 皐月 at 2008-10-28 08:53 x
わ~いいな~、ちゃんと房になっていますね。
コチラデハ、ノブドウばかり目に付きます、きれいだけど・・
Commented by nenemu8921 at 2008-10-28 09:18
皐月さん。ノブドウいいですよね。賢治はめくらぶどうと呼んでいますが。最近では差別用語だというので、敬遠されています。
でも、ノブドウの美しさはいつの時代でも変りませんね。
by nenemu8921 | 2008-10-26 22:39 | 植物 | Comments(8)

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