いちゐ →イチイ

(略)
けれどもジョバンニは手を大きく振ってどしどし学校の門を出て来ました。
すると町の家々ではこんやの銀河の祭りにいちゐの葉の玉をつるしたりひのきの枝にあかりをつけたりいろいろ仕度をしてゐるのでした。
(略)
                          童話「銀河鉄道の夜」〔活版所〕

c0104227_8504477.jpg
画像提供は阿出川栄次さんです。

イチイ(イチイ科イチイ属)一位
寒い地方に多い常緑針葉樹。高さ10~20mになる。葉は扁平の線形で普通2列に水平につく。花期は3~4月。雌花は9~10月に熟すと、肉質の赤い仮種皮(かしゅひ)が種子を覆う。仮種皮は食べられるが種子は有毒。別名オンコ、アララギ。
東北では庭先によく見かける庭園樹でもある。

「銀河鉄道の夜」の銀河の祭、ケンタウルス祭は、クリスマスや復活祭を連想させる。
この一節もリースや ライトアップされたツリーをおもわせる。
が、「銀河鉄道の夜」の世界は、舞台は「イタリアあたり」で、季節は秋である。お盆や精霊送りのイメージとも重なっている。
Commented by 皐月 at 2008-10-28 18:07 x
針葉樹の実というとマツボックリのようなものを想像しますが
トリパンにも食べるというくだりがあって、こんなきれいな実が生るの
ですね~
短歌のアララギ派はこの木の名前をつけたってことかしら。
Commented by namiheiii at 2008-10-28 18:18
イチイには思いがけぬきれいな赤い実がつくのですね。しかも沢山。
かってイチイからタキソールという子宮がんに効く物質が発見されて世界中のイチイが無くなるのではないかと心配されましたがその後どうなりましたかね。
Commented by nenemu8921 at 2008-10-28 22:31
皐月さん。
とりぱん、熟読してますね(*^_^*)
アララギ派! なるほど…という感じもしますね。

Commented by nenemu8921 at 2008-10-28 22:41
namihei先生。
植物の成分には計り知れない薬効と猛毒とが同居しているのですね。
抗がん剤ですか。うーむ。
アマゾンの密林の開発は、知られざる植物の薬効成分の発見競争も一役買っているという本を読んだことがあります。
きっとタキソールの成分は人工化が成功したのでしょう。こんな大木が
無事なのですもの。
Commented by mayumis39 at 2008-10-28 23:35
イチイの実は甘いんだよ~・・・と、友人に聞いたことがあります。
私は、見かけても口にしたことはありませんが、ちょっと食べたい気もします^^
銀河鉄道の夜・・・上の子が小学生の低学年、下の子が幼稚園のころ、
夜、寝るときに読んであげてことがあります。
結局、最後まで読めずに終わってしまったけれど、
今思い出して、あの頃が懐かしいなあ・・・と思っています。
Commented by tamayam2 at 2008-10-29 05:13
イチイの実はおいしいそうです。その種が有毒。西洋では、
弓に使ったらしく、この木がやたらに多いです。防衛上必要な
木だったようです。
Commented by matsu_chan3 at 2008-10-29 06:41 x
おはようございます。 イチイ・・北海道では通称オンコと呼んでます
が子供の頃はよく熟した実を食べました。
種は食べてなかったから有毒とは知らなかったです。
Commented by nenemu8921 at 2008-10-29 08:05
mayumisさん。つい、私は食べたと思います。小鳥が食べるので。
でも、小鳥のように種は無意識に吐き出していたのかも。
セーフ!! 味は覚えていません。
「銀河鉄道の夜」は幼稚園生や小学校低学年には、難解だったことでしょう。
お気の毒に。
Commented by nenemu8921 at 2008-10-29 08:08
tamayamさん。
「ゲド戦記」では、たしかハイタカの杖がこのイチイで作った杖だったと思います。
愚息が中学生の頃、夢中になって読んだ本でした。
Commented by nenemu8921 at 2008-10-29 08:13
matu_dhanさん。
画像提供いただいたA氏によれば、この場面にヤマガラが登場するのを狙ったようです。
先にヤマガラとオンコのスゴイ画像をお宅で拝見したので、このままで十分と思いました。(*^_^*)
信州での取材だそうです。
Commented by namiheiii at 2008-10-29 18:52
ちょっと調べてみました。12年前に化学合成が成功しました。世界の有名な有機化学者の熾烈な競争の結果です。でも収率が悪く実用にはなりませんでした。その後イチイの葉から採れる前駆物質を元に合成する方法が見つかり、今はその方法で作られているようです。葉っぱならイチイは無くなりませんよね。
なお子宮がんと書きましたが乳がん、卵巣がんの誤りでしたので訂正します。
Commented by グレ at 2008-10-29 23:20 x
イチイという名前は聞いたことがありますが、こんな美しい実がなるんですね!
こんなのでリースを作ってみたいです。
それに生クリームのケーキのトッピングにも使ったら可愛いだろうな~。
スミマセン! 食いしん坊なのでつい(ー_ー)!!
Commented by nenemu8921 at 2008-10-30 00:17
namihei先生。
恐れ入ります。そうでしたか。
やはり、植物の成分は無限の可能性が秘められているのですね。
葉っぱと聞いて、ほっとしましたね。(*^_^*)
でも、ごく最近のことなのですね。
ありがとうございました。
Commented by nenemu8921 at 2008-10-30 00:25
グレさん。きっと賢治もそう思ったのでしょうね。
当時はリースを飾るなんて一般的ではなかったけれども。
メモフローラ手帳というノートに、外国の園芸学の本からの模写と思われるイラストが残されています。
ケーキのトッピングまではさすがの賢治も及ばなかったようですが…。
私などは果実酒にしたらおいしそう!!とおもってしまいますが。(ー_ー)!!

Commented by かぐら川 at 2008-10-31 23:14 x
確かにイチイの別名アララギがアララギ派の名のもとになっていますね。その経緯を書こうと思ったら長くなったのでやめました。(正岡子規の弟子・蕨真一郎(わらび・しんいちろう/号、蕨真〔ケッシン〕)の庭にあったアララギを歌誌『阿羅々木』(後に「アララギ」)の名にしたのがはじまりです。↓のページがうまくまとまっています。)
http://www.ja-chiba.or.jp/h.20.08/zyouhoukan/sisekiotazunete.html

この蕨真一郎、賢治と相通うところのある人のように思えます。興味のある方はぜひ、検索などしてみてください。

ゼリーのように甘いと言われる仮種皮、口にしてみたいですね。
Commented by nenemu8921 at 2008-11-02 08:05
かぐら川さん。ご教示ありがとうございます。
そうでしたか。何でもよくご存知ですね。
5月に伊藤左千夫記念館へ寄った時、雑誌が展示されていたような気がします。
蕨真一郎はたしかに賢治と共通点が多いようですね。植岡農林学校ですね。千葉にもいろんな人がいたのですね。
ありがとうございます。勉強になりました。
by nenemu8921 | 2008-10-28 08:51 | 植物 | Comments(16)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921