ふきの葉

(略)
しかはあれかの雲の峯をば
しづかにのぞまんはよけんと
蕗の葉をとりて地に置けるに
講の主催者
その葉を師に参らせよといふ
すなはち更に三葉をとって
重ねて地にしき置けるに
師受用して座しましき
                     文語詩「講后」

c0104227_059449.jpg
アキタブキ(キク科フキ属)秋田蕗
東北以北に自生する。巨大なフキ。茎を砂糖漬けなどにする。葉柄の長さは 2 メートル、葉の直径は 1.5 メートルにもなるという。
最近では栽培したものが多く、自生しているものは少ないと言われているが、岩手山麓で見つけた。

1906年8月1日~10日、賢治の父政次郎も中心になって活動していた花巻仏教会は、中央から暁烏敏を招き、大沢温泉で、夏期講習会を主催した。
賢治10歳の時で、このとき、少年賢治は侍堂として、師の身辺の用を勤めたという。
その折の体験を晩年思い出して文語詩に描いた作品。未定稿である。

あるとき、一行は温泉の裏山に登った。雲の峯を眺めようと、フキの葉を座布団代わりに、三枚重ねて地に敷き、師はその上に座したというのである。




アキタブキと明確に書かれているわけではないが、イメージした。
こうしてみれば、大きさが分かりますか。
c0104227_0593360.jpg
(この画像は2007年、8月、岩手山麓で。盛岡の友人にご案内いただいた折のもの。Yさん、あの節はありがとう)

この作品の前半では、少年賢治は、師の先を走って登り、谷間に石を投げて、「ウグイスを脅かしてはいかんよ」と、師にたしなめられるというエピソードが描かれている。
周辺の人の回想談では、少年賢治は大人びたおとなしい怜悧な子どもだったと伝えられているのだが、晩年の詩人の胸に去来した少年時代の自画像は腕白ないきいきした少年である。
Commented by マルメロ at 2009-02-20 12:38 x
春先に家の周りの自生する野蕗を採ってはおひたしを食したがその丸い葉は何かと皿代わりになると面白がったものでした。アキタブキは見かけませんでしたね。賢治が10歳の頃の大人の仕事に張り切って山道駆けのぼる高揚感と緊張を書いた文語詩を今日読もうとは。明日の宵に自分の盛岡時代小学校の10歳の頃の顔ぶれに50年ぶりに会うことになってます。雪が降り続いているからあったかい格好するようにとの50年ぶりの友の言葉にもうわくわくしています。自分の10歳の頃を誰がどのように覚えてくれているのだろう。
Commented by ウーミン at 2009-02-20 15:16 x
こんにちわ。大沢温泉なつかしいですな。
大きなフキの葉ですね。なるほど、小さな葉では敷物になりませんからね。
2枚目、nenemuさんですか?

お若いのですね。

Commented by sdknz610 at 2009-02-20 23:07
蕗の座布団ですか・・・雨が降って来たら、やっぱり傘にしちゃうかな?
ちょっと穴が開いてるけど・・・♪
それにしても巨大で・・・オオオニバス的ですね。
Commented by momokibitu at 2009-02-20 23:11
蕗の薹昨日近くの林縁で採ってきて今日の昼天ぷらにしていっぱい食しました。ほろ苦さが春を感じさせられました。
Commented by nenemu8921 at 2009-02-20 23:43
マルメロさん。こんばんわ。
フキの葉は何かと用途が広いようですね。

小学校の同窓会ですか。盛岡へ行かれるのね。いいですね♪♪
10歳のマルメロさん??
現在のマルメロさん!!
雪道、滑らないようにお気をつけてね。
Commented by nenemu8921 at 2009-02-20 23:50
ウーミンさん。こんばんわ。
あら、大沢温泉ファンですか!!
いいですよね(^^♪

nenemuは、化け物世界の住人ですから。(*^_^*)
心はいつも18歳です。

Commented by nenemu8921 at 2009-02-20 23:53
samさん。大きなフキは樺太にも沢山ありました。
座布団ではクッションがちょっと…ですか。
やはり敷物でしょうか。
コロボックルが出てきそうですね。(^^♪
Commented by nenemu8921 at 2009-02-20 23:57
momokibituさん。どうもそちらにご無沙汰がちで、すみません。
ヒクイナ、であったのですね。
よかった。幼鳥ではない様子ですね。
越冬例が沢山ありということでしょうか。

フキノトウのテンプラ美味しいですね。ビールが進んだりして(^^♪
Commented by matsu_chan3 at 2009-02-21 07:30
おはようございます
アキタブキは大きいですね・・
よく子供が傘代わりに頭にかざす絵などを思い出します。
雪が解けるとフキノトウが出てくるのも楽しみですね!
Commented by tamayam2 at 2009-02-21 12:56
以前、私宅にTBしてくださった③沖縄の植物 の写真の名無し
のゴンベエの植物の名前がわかりましたよ。ホナガソウです。
ご紹介いただいた南房パラダイスのチョウについて最近
書きました。そこに写っている穂が長い植物です。私も知りたいと
思っていていたので、名前がわかってほっとしました。
Commented by chochoensis at 2009-02-21 17:39 x
nenemu8921さん、大きな=フキ=ですね・・・「ヒクイナ」の写真、みごとです・・・暫く観察してませんが懐かしいです。場所は聞いていましたが、寒くて敬遠していました・・・。
Commented by グレ at 2009-02-21 17:45 x
こんにちは(*^。^*)/
蕗ってこんなに大きくなるものですか、それとも種類によってかしら?
実は”蕗のとう”と蕗が同じものと知ったのは、かなり良い年になったからでした(^^;
母が蕗を好きで煮物を作っていましたが、私が見た時はすでに茎だけになっている姿でしたのでこの大きな葉っぱが蕗と聞いても違うものと思いこんでいましたーー;
私が今住んでるところは、実家に近いのですが子供の時はすごく田舎でそこらへんに蕗など生えていたと思うのですが、興味がないということは怖いですね(ー_ー)!!
Commented by nenemu8921 at 2009-02-21 21:33
matsu_chanさん。
北海道にはこの大きなフキ、沢山あるんでしょう。いいな。
このアキタブキを千葉など暖かい土地で栽培すると、普通の大きさのフキにしか成長しないそうです。
ホントかしら。
Commented by nenemu8921 at 2009-02-21 21:37
tamayamさん。ありがとう。さっそく拝見しました。
穂長草なのね。そうですか。
クマツツラ科だと思っていましたが。初めて聞く名前です。

房総の蝶、写真、すごくきれいに写っていますね。
また、TBしましょうか。(^^♪

Commented by nenemu8921 at 2009-02-21 21:44
chochoensis さん。ありがとうございます。
ヒクイナは出かけても撮れる自信がなく……。
鳥仲間の友人の画像を拝借しました。(^^♪
クイナは近場にいるのですが、見れても撮れません(~_~)

でも、幸せ。友人の作品を紹介できることも嬉しいことです。(*^_^*)



Commented by nenemu8921 at 2009-02-21 21:50
グレさん。こんばんわ。
こんなに大きくなるのはこのアキタブキという種類のようです。
蕗を食品として美味しいと感じるようになるのは、大人になってからですよね。
子どもにとっては~~。ねえ。

アンゼリカでしたか。ケーキに入れる砂糖漬け、フキですよね。
Commented by かぐら川 at 2009-02-22 00:29 x
 ごぶさたしています。。。。賢治と私のいる北陸はほとんど縁がないのですが、賢治の関わった人物のうちこの仏教者・暁烏敏とZ項の木村栄がともに石川県の出身です。暁烏の明達寺は白山市(かつての松任市)、木村栄の生家跡は、「Zささのゆ」という銭湯になっていて湯につかりに行こうと思いながらまだ行っていません。
 父政次郎が暁烏に出した手紙を金沢におられた当時の栗原先生がまとめられた論文は、↓で読めます。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110001000748/
Commented by nenemu8921 at 2009-02-22 01:04
かぐら川さん。お久しぶりです。ようこそ。
ありがとうございます。
栗原敦さんの りっぱなお仕事は(有精堂から日本文学研究資料叢書でしたか)で拝見しています。
ネットでも読めるのですね。スゴイ。
そうですか。あの水沢の緯度観測所の木村栄ですね。
「Zささのゆ」ですか。どんなお湯でしょうか?
水沢にはZホールという文化会館があるとか、聞いた事があります。

かぐら川さんは最近、もっぱら犀星ですね。(*^_^*)
時々、賢治を思い出してもらえるよう、北陸ネタをさがしてみたいです。




Commented by かぐら川 at 2009-02-24 00:41 x
「おくりびと」。本木雅弘さんが15年前に読んで以来、胸に温めてきてこの映画のテーマのみなもとになったというその本とは、『納棺夫日記』という青木新門さんの作品です。そして、この本にはまさに「賢治と親鸞」が語られています。興味のある方は、文春文庫でも読めるはずですが、この本を最初に世に出した桂書房の単行本で読まれることをお勧めします。
Commented by nenemu8921 at 2009-02-24 23:27
かぐら川さん。こんばんわ。
貴重な情報ありがとうございます。
「納棺夫日記」の青木新門さんは、富山の方なのですね。
鼎談も興味深く読ませていただきました。
ぜひ、映画も見たいし、原作も読みたいと思います。
ありがとうございました。
Commented by さんらいず at 2012-10-15 14:11 x
こんにちわ、この画像どこかで見たことあると思ったらココが元画像だったんですね

ttp://www.myspace.com/1004985373/blog/546369785
Commented by nenemu8921 at 2012-10-15 19:01
さんらいずさん。
どちらでご覧になったのか、教えてくださると嬉しいのですが。
by nenemu8921 | 2009-02-20 01:01 | 植物 | Comments(22)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921