銀杏→イチョウ

(略)
おれは新しくてパリパリの
銀杏(いてふ)なみきをくぐってゆく
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その一本の水平なえだに
りっぱな硝子のわかものが
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もうたいてい三角にかはつて
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そらをすきとほしてぶらさがつてゐる
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けれどもこれはもちろん
そんなにふしぎなことでもない
おれはやっぱり口笛をふいて
大またにあるいてゆくだけだ
いてふの葉ならみんな青い
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冴えかへつてふるえてゐる
いまやそこらはalcohol瓶のなかのけしき
(略) 
                    詩「真空溶媒」


パリパリの若葉は確かに三角に見える。
雨上がりの朝、近所の寺院の境内で出会った景色はまさに真空溶媒の世界だった。
三角の若者が扇形になるのは数日のタイミングである。
おっかさんの扇形の黄金の髪の毛(いてふの実)は以前紹介した。 こちらをどうぞ。





銀杏→イチョウ(イチョウ科イチョウ属)
高さ30~45mになる落葉高木。
雌雄異株。
これが雄花です。
↓こちらの画像は4,5日前に千葉市青葉の森で出会ったもの。
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そしてこちらが雌花の終わった状態。羽のように見えるところに銀杏の実がかたまってつく。
雌花は非常に小さく、葉が出るか、出ない頃にびっしりかたまって咲く。
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一部誤った記述があったため訂正しました。
Commented by sdknz610 at 2009-04-27 21:04
?アレっ? 画像が見えません(泣)・・・
Commented by namiheiii at 2009-04-27 22:26
先だって雨上がりの朝銀杏の雄花が白い絨毯のように落ちていました。あまり美しく撮れなかったのでUPをあきらめました。

雨上がり散りて気づきぬ銀杏にも白く妙なる花の咲けるを
Commented by キッコ at 2009-04-28 07:11 x
なるほど、これが三角の若者ですか?
真空溶媒とは?
真空は空気の質感ですか?
溶媒は大空に消えたヒバリ?
Commented by saidenryu at 2009-04-28 07:49
>真空溶媒
これも賢治独特の不思議な詩ですね。思いついて
家にあったアルコール瓶を通して景色を見てみました。
逆さになったり、にじんだり、妙に輝いたり、
不思議な感じでした。賢治は化学実験の中でも
文学的な感性で世界を見ていたのでしょうか。
ものすごく良く観察していたような気もします。
Commented by nenemu8921 at 2009-04-28 09:38
samさん。
失礼しました。教えてくださってありがとう。
コピーして編集した場合は、画像が出ないことが判明しました。
今後、気をつけまーす。(^^♪
Commented by nenemu8921 at 2009-04-28 09:42
namihei先生。
私もあきらめました。……。
折角の短歌を添えるに値する画像にはなりません。
ううう、残念であります。
同じ頃、同じ素材を見ていたわけですね(*^_^*)
Commented by tamayam2 at 2009-04-28 10:26
私のところにTBありがとうございました。3枚目、4枚のしずくの
写真、なんという美しさなのでしょう。詩の言葉にぴったりですし。
namihei先生の短歌も拝見しました。イチョウは、不思議な木
です。シーボルトが持ち帰った種で育った大木をオランダやドイツ
で見ました。とても、とても好きな樹木です。
Commented by matsu_chan3 at 2009-04-28 19:25
雨に濡れたイチョウがすごく綺麗ですね。
我が家の前の街路樹がイチョウですがまだ葉っぱが出てきません(>_<)
Commented by nenemu8921 at 2009-04-28 19:52
キッコさん
真空はやはり朝の冷たい透明な空気感でしょうね。
溶媒は物質を溶かす時の溶液ですから、おっしゃるようにヒバリの登場をそう解釈することも出来ますね。
その鳴声、透きとおった波が空全体へ影響を与え、幻想が本格的になっていきますものね。(^^♪
朝の新緑の銀杏が、私には大きな感動でした。
Commented by nenemu8921 at 2009-04-28 20:07
saidenryuさん。
そうですね。科学実験の体験も文学に反映されていますね。
観察力と表現力と想像力と…。
実際には実験は不器用で苦手だったようで、父、政次郎氏にそんな手紙を書いています。(^^♪
Commented by nenemu8921 at 2009-04-28 20:10
tamayamさん。
ありがとうございます。詩のイメージを壊さないかと心配でした。
シーボルトは偉大なプラントハンターでしたね。
イチョウは薬効もある植物のようですね(^^♪
私も好きです。
Commented by nenemu8921 at 2009-04-28 20:12
matsu_chanさん。
これから春も初夏もいっぺんに訪れるのでしょう!!
もう、すこしですね。ほんとの春が来ます(^^♪
Commented by sdknz610 at 2009-04-28 21:08
ワ~♪こういう素晴らしい画像でしたか!#3,4の雫が事の他イイ感じですね♪
イチョウの葉をこういう表現で見るのは初めてです。ありがとうございます。
Commented by nenemu8921 at 2009-04-29 08:09
samさん。うっかりしていました。
教えてくださってありがとう。
イチョウの葉……、地味な世界で派手にやっています(*^_^*)
Commented by オキザリス at 2009-04-29 18:29 x
イチョウの新緑、すばらしいですね。
早朝の空気のパリパリ間が伝わってきます。
でも、真空溶媒はシュールな詩で、ちょっと分かりにくいですね。
なんとなく、分かるような気でいても、ことばで説明するとなると……。
でも、nenemuさんの画像でああ、そうか!と思いました。
2番目の画像が好きです。

Commented by nenemu8921 at 2009-04-30 07:47
オキザリスさん。
この詩からダリの絵が連想されると言った人がいましたが♪♪
作品を繰り返し読んでいると、ある日、とんでもないときに、ある情景の中で、「これだ!!」という風に、ことばが向こうからやってくる感じがあります。(*^_^*)
宮沢賢治を読むことは楽しいです。
by nenemu8921 | 2009-04-27 18:42 | 植物 | Comments(16)

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