やまなし

(略)
一本さびしく赤く燃える栗の木から
七つ森の第四伯林青(べるりんせい)スロープは
やまなしの匂の雲に起伏し
すこし日射しのくらむひまに
そらのバリカンがそれを刈る
(略) 
                   詩「第四梯形」


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ヤマナシ(バラ科ナシ属)山梨
梨の原種。高さ20mほどの落葉高木。
種山ヶ原で見たヤマナシはまったく野生のもので実は小さかったが、最近は園芸種のヤマナシも出回っているようである。
以前、童話「やなまし」の引用からヤマナシの実を紹介した。こちらをどうぞ。

作品は『春と修羅』のなかの1編。
梯形とは台形のことだが、七つ森を指す。
タイトルは七つ森の4番目の山、ここでは伯林青スロープと言っている。
それを空のバリカンが刈るというのですから、大きな表現ですね。
東北では小さな山を森という。
9月の日付のある作品で、ヤマナシはその実の香のことであろう。
賢治作品に登場するヤマナシはすべて実のイメージで、このかわいい花には言及していない。

先日新潟県と長野県の県境の小さな部落で満開の樹木に出会った。
Commented by namiheiii at 2009-05-23 21:16
ヤマナシという梨の原種があったのですね。素朴で清らか、美しい!
Commented by eruhu at 2009-05-23 22:05 x
賢治ワールドは暗号世界のようです。
ヤマナシはその実のかおり
アケビはその蔓の絡み……なんてね(^^♪
七つ森見てみたいです、
Commented by nenemu8921 at 2009-05-24 00:00
ナミヘイせんせい。
ヤマナシはそのままでは食せませんが、お酒に漬け込むと美味しいのです。
実だけでも本当によい香りです。
Commented by nenemu8921 at 2009-05-24 00:02
eruhuさん。こんばんわ。
本当に賢治文学は暗号解読みたいな面もありますね。
七つ森UPしました。ぜひご覧下さい。(#^.^#)
by nenemu8921 | 2009-05-22 19:55 | 植物 | Comments(4)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


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