アイリス

まっ青に朝日が融けて
この山上の野原には
濃艶な紫いろの
アイリスの花がいちめん
靴はもう露でぐしゃぐしゃ
図板のけいも青く流れる
ところがどうもわたくしは
みちをちがへてゐるらしい
ここは谷がある筈なのに
こんなうつくしい広っぱが
ぎらぎら光って出てきてゐる
                 詩「種山ヶ原」

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ノハナショウブ(アヤメ科アヤメ属)野花菖蒲 ←アイリス
全国の山野の草原や湿原に生える多年草。花菖蒲は本種を改良した園芸品種。

菖蒲園で見る花菖蒲は賢治のアイリスのイメージとあまりに違うので、
野生のアイリスをさがして房総まで脚を伸ばした。
成東・東金にある食虫植物群落を保護している湿地帯に、思いがけずに野生のアイリスの群生地があった。

作品は、大正14年七月の日付のある詩だ。タイトルにあるように種山が原が舞台。
種山ヶ原では今でも野生のアイリスが見られるのだろうか?
Commented by fan_tail at 2009-06-19 20:50
一枚目の写真を見て、あらっ?と思ったのですが、やはり群落でしたか。
偶然ですが、私も今日 ノハナショウブ をアップしました。
いつも終わりの頃に行っていたので満開の美しさを堪能してきました。
これをアイリスと呼ぶのですか、知りませんでした。^^;
ミズチドリは咲いていませんでした?
Commented by 足立・ミチ at 2009-06-19 21:39 x
濃紫の素朴なアイリス、詩にピッタリで素敵ですね。
江戸川のアイリスとお手紙ありがとうございました。嬉しく、感激しております。
Commented by namiheiii at 2009-06-19 22:08
ノハナショウブ、濃艶だが素朴な佇まいですね。花菖蒲にみられる見てくれの押し売りが無いところに魅かれる。
Commented by nenemu8921 at 2009-06-20 08:20
fan_tailさん。
まあ、行き会いたかったですね(^^♪
コアジサシが気になって、出かけての帰りに寄ったのでした。
賢治はアイリス、イリスとも書いています。
アヤメ科アヤメ属の学名ですね。
ミズチドリ!!見ましたよ!!
Commented by nenemu8921 at 2009-06-20 08:24
足立・ミチさん。ありがとうございます。
日常のリアリズム度が低くて,失礼しました。
江戸川のアイリスのように立派な花でないので、一輪のアップがツライです。
Commented by nenemu8921 at 2009-06-20 08:29
namihei先生。
野生のアイリスはなかなか見られなくなりました。
あちこちの菖蒲園では立派な芸術品ばかり。
賢治の時代とは………、
うーん、ゆたかな時代になりました!!
Commented by tamayam2 at 2009-06-20 09:50
>立派な芸術品ばかり・・・・
こういうフツーのアイリスがいいわあ。
Commented by nenemu8921 at 2009-06-20 20:05
tamayamさん。
フツーになかなか行き会えなくなりました。(^^♪
タイミングがよくてラッキーでした。(*^_^*)
Commented by 皐月 at 2009-06-25 06:40 x
賢治のアイリス、ノハナショウブのことなのですね。
たまに、1本見つけるぐらい、群生はうらやましいです。
Commented by nenemu8921 at 2009-06-25 22:27
皐月さん。賢治のアイリス=ノハナショウブと限定は出来ません。
野生のアイリスは他にもカキツバタやアヤメなどありますから。
彼の作品は観察記録でもあリますが、文学でもあるので。
詩的レトリックもあると思うのです。(*^_^*)
by nenemu8921 | 2009-06-19 19:35 | 植物 | Comments(10)

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