ごまざいの毛のやうに ガガイモ
2013年 11月 30日
「おう、柔(や)つけもんだぞ。」
「泥のやうにが。」
「うんにや」
「草のやうにが。」
「うんにや。」
「ごまざいの毛のやうにが。」
「うん、あれよりあ、も少し硬(こは)ぱしな。」
「なにだべ」
「とにかぐ生ぎもんだ」
「やっぱりさうだが。」
「うん、汗臭いも。」
おれも一遍(ひとがへり)行ってみべが」
五番目の鹿がまたそろりそろりと進んで行きました。
(略)
童話「鹿踊りのはじまり」
ごまざいとはガガイモの地方名。
日当たりのよい草原や空地、林縁など見られるつる性多年草。花は都市公園などでも見かけるが、
実がつき綿毛が飛ぶ季節になると、たいてい刈り取られて、見かけることが少なくなった。
近くのお寺の境内で南天の枝に見つけた!
日本神話の、スクナビコナの神が乗ってきた天之蘿摩船(あまのかがみのふね)とは、このガガイモの綿毛がとび、空っぽになったさやのことだという。
これは2008年、7月に岩手大学の構内で撮影したもの。
宮沢賢治はこのガガイモの花については全く言及していないので残念です。
童話「鹿踊りのはじまり」は、賢治童話のなかでも、私が最も好きな作品の一つ。
民俗芸能「鹿(しし)踊り」の起源をすきとほった秋の風から聞いたものがたりである。
科学写真かな?
それこそロックコンサートの様な感じ。
スクナビコナの神様が・・・。なあるほど、
小さな神様を傷つけない柔らかい繊維。
そのさやに乗っかってやってきたと。
神話の世界は自然が豊かな世界なのですね。
いい作品ですよね。
家人とこの植物の話をしていて、聞かれたので、この童話を朗読したら、
しーんと聞いてくれました。
すごく感動したようです。(^_-)-☆ 少し、嬉しかったです。
日頃、文学と無縁の世界で生きている人ですが。。。
大町でも、水元でも、花は咲きますが、刈り取られてしまいます。
ほんとうに、あの花が。。。この実。。。???
という感じでしょう。(^_-)-☆
空地やちょっとした林縁などにあると思いますよ。
私は、ガガイモそのもの、ガガイモ科の植物全般
に一方ならぬ肩入れをしている者です。ガガイモ
の魅力は深いです。特に蝶が好むという点でも
Tamayamが見逃すはずはありません。う~ん、
それにしてもきれいな画像だなぁ!感動しました。