クロモジ

やうやくに
峯にきたればむら雲の
ながれを早みめぐむくろもじ
            歌稿B639

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クロモジ(クスノキ科クロモジ属)Lindera umbellata 黒文字

大正6年の短歌。この折の体験を織り交ぜて、のちに〔峯や谷は〕を経て、「マグノリアの木」へ収束していく。
クロモジの芽ぐむ季節は、マグノリアの咲く季節でもある。
この時期の賢治は盛岡高等農林学校の3年生。岩手山麓の山歩きの体験だろう。

山のクロモジが芽ぐむのは、6月ごろだろうか。
城山カタクリの里では、カタクリは終わっていたが、お目当てのクロモジの樹がたくさんあって、
満開に花を咲かせていた。
クロモジは芳香があることから、楊枝に使われることはよくしられています。
でも、実際には枝を手折って、鼻をクンクンさせないとわからないですね。(^_-)-☆
数年前、訪れたときは、風が強い日でおもうようにいかなかったが、今回はゆったり撮影できた。






あたたかい日差しがうれしいですね。

風や陽ざしの混合物。

賢治作品に登場しないが、この時期の樹木で好きなウグイスカグラ
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そしてキブシ。なぜ、宮沢賢治はこの美しい瓔珞を描かなかったのか、いつも不思議に思う。
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Commented by moraisan at 2014-04-15 06:11
nenemuさん、おはようございます。
丁重なご返事感謝いたします。 出だしは‥きみにならびて‥でしたか、どうにも記憶があやしくなりました^^;
文語詩稿 五十篇の方は私も見つけることができますが、捜しているものは少し違います。

四節までは同じようですが、その後が
‥雨や風(嵐?)のさなかにも 鳥はその巣を繕わんに‥ と続き、ここからは賢治と女性(ひと)との(心中での)会話のように続きます。
そこがどうにも思い出せないないのですが、賢治は『そうではない、しばらく待ってほしい』と言っていたと思うのです。
そして最後は‥永遠(とわ)の国をば思えるを‥で終わったと思います。
助詞や感嘆詞を含んでいたと記憶するのと、そこに会話を思うことから、私の中では口語詩となっています。山折哲雄氏の著作の中で知ったような気もしますが、これも定かではありません。
とにかくも、ありがとうございました。

キブシは少し所を選ぶかもしれません。 上州の山では普通なのに、上州境のこの地では全く見ることがありません。 全てを語るには賢治さん、短すぎたのかもしれません。 
Commented by moraisan at 2014-04-15 07:29
追伸‥

ようやく記憶に近い詩をみつけました。

きみにならびて野に立てば
 風きらゝかに吹ききたり
 柏ばやしをとゞろかし  
 枯れ葉を雪にまろばしぬ

 峯の火口にたたなびき  
 北面に藍の影置ける
 雪のけぶりはひとひらの 
 火とも雲とも見ゆるなれ

 「さびしや風のさなかにも
 鳥はその巣を繕はんに
 ひとはつれなく瞳澄みて 
 山のみ見る」ときみは云ふ

 あゝさにあらずかの青く 
 かゞやきわたす天にして
 まこと恋するひとびとの 
 とはの国をば思へるを

『雨にも負けず手帳』の中のものだそうです。
伊豆大島の旅中のもののようです。

今改めて読めば、賢治はこの時、自らの恋心を断ち切っているのかもしれません。
若い頃の勝手な思い込みを恥ずかしく思いますが、違った意味で胸が(目頭かな)熱くなりました。
Commented by nenemu8921 at 2014-04-15 08:06
moraisanさん、ありがとうございます。素晴らしい記憶力ですね。
こちらでしょう。最近では賢治の残された草稿の研究が進み、
これは下書稿(一)に整理されています。

きみにならびて野にたてば
風きらゝかに吹ききたり
柏ばやしをとゞろかし
枯れ葉を雪にまろばしぬ

峯の火口にたヾなびき
北面に藍の影置ける
雪のけぶりはひとひらの
火とも雲とも見ゆるなれ

「さびしや風のさなかにも
鳥はその巣を繕はんに
ひとはつれなく瞳澄みて
山のみ見る」ときみは云ふ

あゝさにあらずかの青き
かゞやきわたす天にして
まこと恋するひとびとの
とはの園をば思へるを

巣を繕う鳥に男女の微妙な心理をダブらせ、素敵な恋愛詩ですね。
山折先生も、わかりやすい、誰にも心に響くこの作品を引用したのでしょう。

キブシはそういえば、東北の山では見かけませんね。
つい、つい、身近な体験に賢治を引き寄せたくなりますが、賢治の立っていた時代と場所へ、こちらが飛ぶことがたいせつですね。(^_-)-☆
Commented by nenemu8921 at 2014-04-15 08:33
moraisanさん。
あらら「、雨ニモマケズ手帳」を見つけましたか。
そうですね。これが原型で、下書稿(一)に整理されているわけです。
文語詩の素材にしたわけです。
雨ニモマケズ手帳のメモでは、ロマンツェロは、別のメモに表記されていたので、戸惑いました。
作品の生成過程はともかく、雨ニモマケズ手帳も晩年、病床にあってのものですから、伊豆大島を訪ねた時のリアルタイムの心境というより、あれこれ去来する複雑な想いがあったように思われます。
文学作品は受け手の感動こそが命ですから、あまり資料文献にこだわらず、向き合うmoraisanさんの姿勢に、多くを教えられた思いがいたします。
ありがとうございます。
Commented by h6928 at 2014-04-15 10:10
落葉クスノキ科の木々の芽出しの頃は、
いかにも春が来た!!という感じがして良いですね。
まだ花が咲かない若い樹でも新芽が産毛に包まれていて
柔らかそうな感じが好きです。

クロモジの楊枝で和菓子をいただくような所に出たことがないので、
材にはご縁がありませんが
生の樹はフラワーパークとかでお目にかかれます。
Commented by nenemu8921 at 2014-04-15 22:30
h6928さん。
このクロモジ、好きなんです。
他にもアオモジ、シロモジ、ダンコウバイとか、出会うとうれしくなります。
Commented by matsu_chan3 at 2014-04-16 05:09
おはようございます
濃い黄色のクロモジは春の息吹を感じます。
春に黄色の花なども多いのも自然なのかも・・
Commented by nenemu8921 at 2014-04-16 06:40
matsu_cahnさんへ。
おはようございます。木々の芽吹きは、うれしいですね。
触ってみたくなるのは誰も同じかしら。
あっという間に木々は彩を深めていきます。
この時期はもっとゆっくり時間が流れてほしいと思います。
Commented by ミチ at 2014-04-16 11:03 x
おはようございます。
クロモジの花をみたのは初めてです。
4枚目がステキですね。
可愛らしい御殿場桜に会えてよかったですね。
Commented by kana at 2014-04-16 12:24 x
見慣れない植物ばかりですが、いつも自身の撮影の参考にさせていただいてます。
クロモジは、どんな芳香なのでしょうか。
Commented by あだっちゃん at 2014-04-16 18:21 x
城山かたくりの里へカタクリの花が終わって、コロモジの花を撮りに行くのは流石 nenemu8921 山ですね。
玄人好みの花ですね。
Commented by nenemu8921 at 2014-04-19 10:23
ミチさん。こんにちわ。
クロモジの花は、山でもこの時期でないとつい見逃してしまいます。
こんなにびっしり花がついているのを見たのは、私も初めてでした!!

Commented by nenemu8921 at 2014-04-19 10:25
kana さん。
クスノキ科ですから、すっきりさわやか芳香です。(^_-)-☆
次回はご一緒にさつえいしたいですね。


Commented by nenemu8921 at 2014-04-19 10:27
あだっちゃん。
どうも、賢治好みの植物ばかりが気になって追いかけをしています。
ここには頂上近くにクロモジの木がたくさんあってすごく得をした気分でした(*^_^*)
by nenemu8921 | 2014-04-15 00:12 | 植物 | Comments(14)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921