【89】 馬酔木
2007年 03月 17日
歌稿 791
あぜみ咲きまひるのなかの月あかりこれはあるべきことにあらねど
歌稿792
アゼビ(ツツジ科アセビ属) 馬酔木
大正10年4月に父親と関西旅行した折、奈良公園で詠んだ短歌。
奈良公園は鹿で有名だが、アゼビは馬酔木と書くように有毒なので、鹿も食べないという。
それゆえ、奈良公園には馬酔木がたくさん生えている。
満開だったのだろうか。
奈良公園で鹿のことを詠まずに、馬酔木に目をやるのも、宮沢賢治らしいと思う。
彼は小さな釣鐘状の花が好みだったようである。