【133】 かきつばた

測量班の人たちから
ふたゝびひとりぼくははなれて
このうつくしいWind Gap
緑の高地を帰りながら
あちこち濃艶な紫の群落
日に匂ふかきつばたの花彙(かい)を
何十となく訪ねて来た
(略))
      詩「若き耕地課技手のIrisに対するレシタティヴ」


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画像提供は画像提供はyonoさんです。


カキツバタ(アヤメ科アヤメ属)杜若
水湿地に生える多年草。内花被片が細く直立し,外花被片の中央部に白ないし淡黄色の斑紋があることなどを特徴とする。

Irisuはアヤメ科の学名。賢治作品ではアイリス、イリスという表現が多い。
Wind Gapは地理学で風隙(ふうげき)のこと。風谷とも。風の通り道。
花彙は賢治の造語。彙はたぐい、同類、その集まりを示すことから、ここはアヤメ科の花の群落といった意味か。
耕地課技手といった役職もおそらく賢治の造語。測量に携わる者を詩的に表現したもの。
レシタティヴは音楽用語で、叙唱(レチタティーヴォ)。朗読調の独唱歌曲。

準平原に群生しているアイリスへの「はてしない愛惜」をささげた歌である。
測量という表現やこの前後の作品を読むと、種山ヶ原麓あたりを開墾するための計画に賢治がかかわっていたらしいと推測されるが、伝記上は不明。資料も見当たらない。
どなたか、ご存知の方がいらしたらご教示願いたい。
Commented by pianix at 2007-05-17 14:27
カキツバタを目の前にしたご婦人が、「これはなにかしら」とつぶやいていました。この類は見分けが難しいようですね。
家族から尋ねられることが多い私は、全部を「チューリップ」と答える事にしています。
「日に匂ふかきつばたの花彙」。美しい情景ですね。で、花彙とはなんぞや。語彙の貧しさに私はあわてました。
Commented by mo-su1717 at 2007-05-17 21:45 x
カキツバタの色とても深い色でいいですね、好きな色、アヤメやアイルスとの区別が難しいです。↓のホウの花は高いところで咲いているので、いつも写せないです。よく写されましたね。
Commented by nenemu8921 at 2007-05-17 21:58
pianixさん。こんばんわ。
思わず笑ってしまいました。
今後はアイリスとお答えになられてはいかがでしょうか。
アバウトな正解であります。
カナヘビ、拝見しました。すごいクリアな画像ですね。
わが「下ノ畑」にも、カナ太が健在です。
先日カナ子と熱々ムードのシーンに出くわしました。
今年はカナチビが増えそうです。
Commented by nenemu8921 at 2007-05-18 00:21
mo-suさん、こんばんわ。
ほんとですね。山ではよほど運がよくないと、ホオノキは撮れませんね。
これは千葉市郊外の自然公園で、出会い、三脚をいっぱいに伸ばして、ズームで撮り、トリミングしました。
ですからどうしてもピンが甘くなりますね(ーー;)
by nenemu8921 | 2007-05-17 05:34 | 植物 | Comments(4)

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by nenemu8921