トリアシショウマ←アスティルベ

水と濃きなだれの風や、    むら鳥のあやなすすだき、
アスティルベきらめく露と、   ひるがへる温石の門。
(略)
                      文語詩〔水と濃きなだれの風や〕


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トリアシショウマ(ユキノシタ科チダケサシ属)鳥足升麻
丈夫でまっすぐな茎(赤い葉柄)を鳥の足にたとえ、葉がショウマに似ていることによる。
学名:Astilbe thunbergii var. congestaであることから、アスティルベはチダケサシ属を意味するが、作品の舞台となっている早池峰山にはこのトリアシショウマが多い。

「水と濃き」は「水のように濃い」の意味。文語文法では正しい用法か、賢治独特の手法かどうかわたくしは知らないが、声に出して読むと、くっきり強い印象を与える。
むら鳥のあやなすすだきは、縦横な鳥のすだき、あちこちからさえずる小鳥の群れのさえずり。
温石は蛇紋岩のこと。この石を焼いて布などに包み身につけてホカロンのようにつかったことから温石石(オンジャクイシ)と呼んだ。早池峰は蛇紋岩を基盤とする残丘である。門とは小田越の登山口から入ると御門口と呼ばれる岩場のことか。
Commented by かぐら川 at 2007-08-11 16:47 x
 メモ。時折おとずれているブログ《花の写真帖》8/10に「チダケサシ」が紹介されています。
http://2.suk2.tok2.com/user/kykan-protok2/

 それにしても、ショウマの写真を見ると、山歩きをしたくなります。

 
Commented by nenemu8921 at 2007-08-11 22:16
かぐら川さん。《花の写真帳》拝見しました。
美しい写真ばかりですね。
チダケサシは今年わたくしもだいぶ撮りました。
アスティルベですから、その写真でも文脈では間違いがないのですが、
早池峰の自然を少し知っていると、やはり、トリアシショウマか、ヤマブキショウマがイメージ的にピッタリ来ますね。
Commented by namiheiii at 2007-08-13 21:27
これは豪華なトリアシショウマですね。私が知床で見たものは別物かもしれません。大きさも葉も違うようですし・・・
Commented by nenemu8921 at 2007-08-13 22:55
namihei先生。ヤマブキショウマということはないでしょうか。葉がヤマブキに似ていたでしょうか?
少し登るとヤマブキショウマが見られましたが、花期は終わっていて花色がきれいでなかったのでアップできませんでした。
by nenemu8921 | 2007-08-11 10:26 | 植物 | Comments(4)

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