マユミ

(略)
そのとき向ふから一列の馬が鈴をチリンチリンと鳴らしてやって参りました。
みちが一むらの赤い実をつけたまゆみの木のそばまで来たとき両方の人たちは行きあひました。
兄弟の先に立った馬は一寸みちをよけて雪の中に立ちました。兄弟もひざまで雪にはひってみちをよけました。(略)
                                          童話「ひかりの素足」
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マユミ(ニシキギ科ニシキギ属)真弓
昔、本種の材で弓を創ったことからこの名がある。高さ5~12mになる落葉高木。葉は5~15cmの楕円形。淡緑色の小さな花をつける。雌雄異株。雄花では花糸が長く、雌花では短い。蒴果は淡紅色で4つに裂け、中から赤い種子がのぞく

兄弟が吹雪の中で遭難する物語。そのきっかけになる大人の長い立ち話が始まる直前のシーンである。
この秋は気にかけていたせいか、市川、東京、信州でもマユミの美しい木に出会った。
が、撮影はどれもイマイチで、アップするのも気が進まない。
来年は出来れば、雪の中のマユミの実をしっかり撮りたいと思う。
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今年5月に千葉市郊外で。マユミの花が散っていちめんプリント模様をつくっていた。
Commented by キッコ at 2007-12-22 09:00 x
よく読みこんでいますね。
「ひかりの素足」にマユミの実が登場するとは気づきませんでした。
Commented by nenemu8921 at 2007-12-22 11:34
キッコさん。ありがとうございます。
賢治草稿(下書稿も含めて)の中で、鳥や植物が登場するシーンは、なぜか、ピカピカ光って入ってきます。(#^.^#)
Commented by santa(三太) at 2007-12-22 19:10 x
はじめまして、もとこさんのページからお邪魔致します。
宮沢賢治は子供時代から興味がありましたのでこれからと時々見せて
いただきます、いろいろ多岐にわたりページの充実は驚きました。
真弓について記述があり興味ふかく見せて頂きましたが、実を妻籠宿で
道端の樹から頂き蒔きまして3年今や随分成長して大きくなりましたので
今年挿し木したり植え替えして盆栽を少し始めました、来年は少し力を入れて盆栽に挑戦したいと思います。
ページをみながら勉強させていただきます。
Commented by nenemu8921 at 2007-12-22 20:53
三太さん。ようこそ。
盆栽をなさっているのね。いいですね。
小さな鉢に数十年! どこか宇宙的ですね。
宮沢賢治は実に面白いですよ。今後もどうぞ、よろしく。
Commented by namiheiii at 2007-12-23 11:08
マユミを見る目がまた変わって来そうです。ひかりの素足、その物語を読んでみたい。
Commented by rinrin at 2007-12-23 11:16 x
おはようございます。
まゆみは我が家にもありますが、雪が降る頃は、鳥が食べてなにもありません。
でも可愛い実ですよね。
ニシキギとの違いよくわからないのですが(調べればいいのに;)
そしてこの童話は読んだ記憶がありません
また家捜しをして本を捜して見ます。
Commented by nenemu8921 at 2007-12-23 16:19
nanihei先生。「ひかりの素足」は、仏教的なイメージが強い作品です。
私のお勧めは「毒もみの好きな署長さん」です。
機会があったら、ぜひこちらを呼んでみてください。
Commented by nenemu8921 at 2007-12-23 16:31
rinrinさん。そうでしょう。
雪の降るころまでに赤い実が残っているなんて、よほど山の自然が豊かな時代の話ですよね。ニシキギは葉の紅葉が見事。
なんといっても錦の木ですから。(#^.^#)
「ひかりの素足」は法華経の「如来寿量品第十六」を彷彿とさせます。
雪嵐を描いた作品としても素晴らしいのですが。うーん…。

by nenemu8921 | 2007-12-21 13:40 | 植物 | Comments(8)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


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