こぶし

「兄さん。ヒームカさんはほんたうに美しいね。
兄さん、この前ね、僕、ここからかたくりの花を投げてあげたんだよ。
ヒームカさんのおっかさんへは白いこぶしの花をあげたんだよ。
そしたら西風がね、だまって持って行って呉れたよ。」
                        童話「楢ノ木大学士の野宿」


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コブシ(モクレン科モクレン属)辛夷
高さ10~20mになる落葉高木。
四方八方へ腕を伸ばした大木に出会った。花が開いたらさぞ見事だろう。
ヒームカさんのおっかさんは岩手山だろうか?
だとすれば、こんな大木が似合うような気がする。マグノリアである。
Commented by かぐら川 at 2008-03-26 00:03 x
 いまさらながら、こんな文章の書けた宮澤賢治という人に「不思議」を感じます。
 
Commented by nenemu8921 at 2008-03-26 10:39
かぐら川さん。
いつも感じるのですが、賢治の植物の好みは、伝統的な詩歌の美学から遠いところにありますね。
誰も歌わなかったものをたたえ、既に歌われたものは賢治の視座を通ることで、新しくなる印象です。
by nenemu8921 | 2008-03-25 21:20 | 植物 | Comments(2)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921