桐
2008年 05月 25日
峡に瘧のやまひつたはる
ナビクナビアリナリ 赤き幡もちて
草の峠を越ゆる母たち
ナリトナリアナロ 御堂のうすあかり
毘沙門像に味噌たてまつる
アナロナビクナビ 踏まるる天の邪鬼
四方につゝどり鳴きどよむなり
文語詩「祭日〔二〕」
キリ(ゴマノハグサ科キリ属)桐
本州や九州、朝鮮半島の山地で野生状態を示すところもあるが、はっきりした原産地は不明。有用材として各地で植栽されている落葉高木。
花色のせいだろうか。満開のこの花の群落は眠たそうにも見える。
くらっとする独特の芳香がある。
毘沙門像は岩手県東和町にある成島の毘沙門天像のこと。
カタカナ書きは、「法華経」陀羅尼品の中の呪文。
桐が眠たく咲く季節である。山に囲まれた谷間の村々におこりの病がはやっている。
母たちは信仰の証として堂宇に納める小さなのぼりをもって峠をこえる。
毘沙門天に詣でて味噌を献じ治癒を祈願するのである。
周囲ではツツドリの鳴声が響き渡っている。
成島の毘沙門天に関してはこちらをどうぞ。
遠目では違いが分かりにくかったのですが、
上に向いて咲くのが桐で、下に花房が向くのが藤だと教わりました。
高いところで咲いているので匂いまでは知りませんでした。
どんな香りなのでしょうか?
ノウゼンカズラ科も初めて知りました。花が同じですね。^^;
桐は葉が展開する前に大きな花を立ち上げるので
遠くからでもいい色で目立ちますね~
おこり病が流行ったら、お祈りするしかなかったのですね~
毘沙門像に味噌たてまつる、いい響きです。
そうです。木が高いので花はなかなか接写では撮れません。
色も似ていますね。藤と桐。
香りは一度体験すると、忘れられない香りです。
なんというか、濃厚な、成熟した貴婦人といった趣でしょうか。
樹木の下に落ちている花びらを拾ってもいい香りです。
そうですか。房総でも咲いているのですね。
ノウゼンカツラ科と保育社の「原色日本植物図鑑木本編Ⅱ」にはありますが、知人から電話があって、ノウゼンカツラ科とすべきとのご卓見。
素直に従いました。ペコリ(o_ _)o))
よろしくお願いします。
この花は子どものときはまったく気づきませんでした。
花札のカードをなぜか、思い浮かべてしまいます。
形象化された絵ですが…。
ねむたく咲くという表現が気に入っています。
“The common name Royal Paulownia is taken directly from the genus Paulownia which was coined by a Dutch botanist named Siebold to honor Anna Pavlovna, the Queen of the Netherlands from 1840 to 1865. ”
そうでした。キリの学名はシーボルトによってつけられたものなのです。(〔genus〕は、「属名」。余談ですが、〔coin〕が動詞としてつかわれる場合、「貨幣を鋳造するように新語をつくる」という意味があることを、初めて知りました。)
http://www.sierrapotomac.org/W_Needham/RoyalPaulownia_050522.htm
「桐」にまついわる伝承についても、↓がくわしく解説しています。
http://www.worldtreetech.com/legends/legends.html
・Anna Pavlovna
http://en.wikipedia.org/wiki/Anna_Pavlovna_of_Russia
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_db/2000Siebold/05/0510.html
〔 Anna Paulowna(Anna Pavlovna) 〕は、シーボルトを支援していたオランダ女王なのです。このページでは、シーボルトのお抱え絵師とも言われた川原慶賀によるキリの絵も見ることができます。(ねじめ正一さんに『シーボルトの眼―出島絵師 川原慶賀』という本があるのですね。)
川原慶賀によるキリの絵と《Flora Japonica》の本文は、ここでも見られます。
http://www.lib.pref.fukuoka.jp/tosho/sho/ksh010.htm
http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/b01/image/01/b01l0031.html
いつもシーズン・オフですが。(ノ_-。)
でも、最初に訪れたときが印象深かったです。
あの周辺も棚田があるのですか?
田瀬の方へ行くと、田は広々していますね。
桐はいつも高速道路上で見ることが多く、撮影の機会がありませんでした。
桐は成長が早い樹木のようです。
ですから、若い木でも花つきがよいのでしょう。
樹木全体をうまく撮るのは難しいですね。
風景の中に納まるものでお茶を濁してしまいました。
訂正文を間違えて書いていますね!われながら、情け無い…。
その間違いにも気づかずにいたところ、またまた、お電話で、やさしいご指摘をいただきました。
やれやれ、出来の悪い孫?弟子?に、愛情深い大勢の大人が見守っていますの図を思い浮かべてしまいました。
以前、教えていただいたシーボルトの「日本植物誌」にも載っていますね。
画像で見ると、また素晴らしいですね。京大の貴重資料画像もこうして見ることが出来るのですね。
有難うございます。
まあ、恥をかきながらの日々ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
ねじめ正一の本も面白そうですね。
読んで見たいです。
素直に従いました。ペコリ(o_ _)o))
よろしくお願いします。
であります。
皆様、今後ともよろしく。あたたかく見守ってください。(。-_-)ノ☆・゚::゚ヨロシク♪
大きな木は花を際立たせて撮るのは難しいなあと実感しています。
ヤギの乳、私も子どもの頃、飲みましたよ。(*^-^)ニコ
この毘沙門天像は、初めて見たときは圧倒されましたね。
やはり、イーハトーブ出身の方は、賢治作品に歌われている背景を生活の中で共有しているのですね。
マルメロさんのように意識している方と、意識しないままの方も大勢居るのでしょうね。
ぜひ教えてくださいな。あまり遠いと行けないかもしれませんが。
賢治は桐の実のことも書いています。
実の季節に撮影したいですね。
メール入れてくださいな。
お待ちします。
ご挨拶が遅れてごめんなさい。
ブログ開設おめでとうございます。ステキな表紙ですね。
どうぞ、記事を楽しみにしています。
人生の楽しみ方を賢治さんに教えてもらったようなものです。
写真、褒められてすごくうれしいです。
あまり自信が無くて、どうにか続けているものですから。
どうぞ、よろしくお願いいたします。