アカシヤ←ハリエンジュ

アカシアの木の洋燈(ラムプ)から
風と睡さに
朝露も月見草の花も萎れ
そら紺青にかゞやけば
鬼げし風のきもの着て
稲沼(ライスマーシュ)の畔にあそぶ子
 ……さぎが車のうしろにとまり
    莢豌豆をぱりぱり喰べる……
貢り黒い岩頸に
雲は無心な銀の挨拶
             詩〔アカシヤの木の洋燈から〕(下書稿一)


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ハリエンジュ(マメ科ハリエンジュ属)針槐 (ニセアカシア、アカシア)
明治初期に渡来した落葉高木。各地に広く植えられ、野生化もしている。
高さ15mほどになる。5~6月、大形の花序をたらし、芳香のある白色の蝶形花を開く。

ニセアカシアとアカシアとハリエンジュ
明治期に日本に輸入された当初は、このニセアカシアをアカシアと呼んでいた。後に本来のアカシア(ネムノキ科アカシア属)の仲間が日本に輸入されるようになり区別するためにニセアカシアと呼ぶようになったが、標準和名はハリエンジュである。托葉の変化したトゲが目立つという特徴からである。
アカシヤという流通名が定着していて、札幌のアカシア並木も、アカシア蜂蜜として売られているものも、西田佐知子のヒット曲『アカシアの雨がやむとき』、石原裕次郎のヒット曲『赤いハンカチ』や北原白秋の『この道』に歌われる"アカシアの白い花"や、2000年代に入ってからは松任谷由実の『acacia (アケイシャ)』やレミオロメンの『アカシア』もすべてこのニセアカシアを歌った曲である。
もちろん、われらが賢治が洋燈と喩えたアカシヤもこのニセアカシアのことである

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アオサギ((サギ科)蒼鷺
この作品では、手入れの段階で、「蒼さぎ」という表現があるため、アオサギを紹介する。
青灰色をした大形のサギ。ゴァーツ、ゴァーツと鳴く。全国の池や川、海岸などに留鳥として見られる。日本に分布するサギのうちで最大。水辺で魚や昆虫、甲殻類などを捕食するが、エンドウマメを食べるサギは知らない。画像は数年前、都内の水元公園で早朝、出会ったアオサギ。この頃はまだコンデジだった。

以前定稿(最終形)を紹介した。最終形では、さぎは削除されてしまう。
そして、さらにこの作品をもとにして「朝」という題で文語詩がかかれるが、文語詩ではアカシヤの洋燈も削除されてしまう。


数日前、出かけた旅で、信濃川流域にはこのニセアカシアがびっしり花をつけていた。
昼食に食べたてんざるのてんぷらは、エビやフキノトウやウドなどの山菜に混じって、このアカシアの花のてんぷらも盛られていた。ぱりっとあげられて、ほのかな甘みがあって美味!
花巻市の北上川の朝日橋付近でも、大きな樹木にいっぱい白い花をつけているのに、出会ったことがある。風にゆれ、木は高くて、とても写真は撮れなかった。
イーハトーブの住人はアカシアのてんぷらは召し上がらないのだろうか?



 
Commented by fan_tail at 2008-05-28 05:26 x
近所の崖の途中に白い花が咲いているのが見え、カメラを持って見に行きました。
これも大きな木だったのですが、ギリギリ写して調べたらハリエンジュでした。
こちらの香りがあるのですね。

アオサギはとても珍しく感じた頃から飽きずに写し続けています。
コンデジでこれだけきれいに写していらしたのですね、さすが!
Commented by nenemu8921 at 2008-05-28 08:21
fan_tailさん。いいなあ。
ご近所で植物も鳥もいろいろ行き会えるのですね。
ハリエンジュは芳香が強くて、ミツバチが好むようです。
ハリエンジュ蜂蜜とアカシア蜂蜜では、やはりアカシアのほうがイメージがいいなかな。
アオサギは大きいので、たまたま撮れましたが、小鳥は300ミリではとても無理です。
fan_tailさんは小鳥もうまく撮りますね。
いつも感動して拝見しています。

Commented by ケイタロー at 2008-05-28 08:27 x
アカシアの花のてんぷらですか!
房ごとですか? 一度食べてみたい。
蜂蜜は食したことがあります。
濃厚な香りと味でした。
Commented by オキザリス at 2008-05-28 19:28 x
アカシアとニセアカシアの関係が良くわかりました。
花を見て感じる心は図鑑的な名前ではないのですね。
アカシアはミモザといわれているものでしょうか?
Commented by sdknz610 at 2008-05-28 20:16
アケイシャ・・・♪ 私が分かるのはせいぜい銀葉アカシア位ですが、
ややこしいですね~♪
これで何とか整理が付きそうですよ。
ありがとうございます!
Commented by rinrin at 2008-05-28 21:52 x
こちらは植えている背の高いのは見ましたが・・・
天ぷらは秋田の人から教わり、食べました。う~んいま、はな盛りですね、私が届く樹がありますかしら?
こちらでは聞きません。もっぱらこの時期山菜でしょうか
Commented by nenemu8921 at 2008-05-28 22:50
ケイタローさん。
そうです。房ごとです。
花はお酒につけても甘くよい香りだそうです。
でも花以外は毒があるとか、食べないほうがいいようです。
蜂蜜が一番おいしいのでは…。
Commented by nenemu8921 at 2008-05-28 22:54
オキザリスさん。
あまり難しいこと聞かないでくださいね(*^_^*)
黄色い花、春早く咲くあのミモザです。
銀葉アカシア、フサアカシアとか、いろいろあるようです。
Commented by nenemu8921 at 2008-05-28 23:14
samさんの花図鑑にはミモザはなかったかしら。
来年のリストに入れてくださいね。
このニセアカシアも,ミモザも!!

Commented by nenemu8921 at 2008-05-28 23:18
rinrinさん。そうですね。山菜がたくさんありますものね。
ニセアカシアはぎんどろ公園の入り口にもあったと思います。
あの木は大きかったけれど、たわわな枝が下がっていたようだけれど。
rinrinさんに届くかしら。??
タラノメ、コシアブラ、ウルイ、コゴメ……。おいしいでしょうね。
Commented by かぐら川 at 2008-05-28 23:58 x
 アカシアに「洋燈」という言葉を配したところに、賢治にとってもこの樹が西洋風に受容されていたことがみてとれますね。堀辰雄にいたってもアカシアは異国の風をもって受けとめられていますね(「美しい村」)。この樹を日本に持ち込んだのは先日紹介した津田仙です(種を持ち帰ったようです)。ウィーンで街路樹としてのアカシアに出会い(明治6)、よほど強い印象を受けたのでしょうね。札幌のアカシアも津田が日本で育てたものを移植したもののようです。
Commented by nenemu8921 at 2008-05-29 07:25
かぐら川さん。そうでしたか。
津田仙って、偉大ですね。
異国情緒を感じさせる植物だったのですね。
多くの文学者が素材としているのも新鮮だったからでしょうね。
われらが賢治のアカシアの洋燈は卓越していますが…!!
Commented by suzukishuhoku at 2008-05-29 18:59 x
おばんです
 イーハトーブの住人として、アカシアの天ぷらを早速食べてみました。
 軽くてさっぱりして旨かったのですが、カタクリの花の天ぷらを以前秋田で食べたときと同じように、多少罪悪感がありました。私は小さい頃、西田佐知子が大好きだったから尚更でした(笑)。
Commented by nenemu8921 at 2008-05-29 19:50
suzukishuhoku さん。思わず、笑ってしまいました。
すぐにチャレンジ!! 心の若さですね!!

少し前まで、われらが祖先は野のものを少しづつ、生活の中に取り込んでいたと思います。感謝とともに。

カタクリの花のてんぷらですか!! おいしかったですか?
味はわからないくらい罪悪感を感じたのですか?

西田佐知子はわたくしもスキでした。あの声、いいですよね。
by nenemu8921 | 2008-05-27 23:08 | 植物 | Comments(14)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921