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栗の花

(略)
はげしい栗の花のにほひ
送ってきたのは西の風だ
谷の霧からまっ青なそらへ
岬のやうに泛んでゐる
向こうの尾根のところどころ
月光いろの梢がそれだ
そのいちいちの粟のやうな花から
風にとかされ無数の紐や波になって
ここらの尾根を通るのだらう(略)
                 詩〔朝日が青く〕

栗の花_c0104227_164911.jpg
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クリ(ブナ科クリ属)栗
高さ17mほどにもなる落葉高木。多くの品種があり、果樹としてもよく植えられている。花期は6月ごろ。雄花は長さ約15cmの花序につき、雌花はその下部に着く。
花は独特の芳香がある。

風にとかされて紐や波になるのは栗の花の香りばかりでない。
時として「鳥とは青い紐である」(詩「春夜暁臥」)と、詩人は言う。
Commented by ウーミン at 2008-07-07 22:04 x
朝日が青くは、凡人では書けない表現ですね。
だけど、早朝のさわやかな空気感が伝わってきますね。
栗の花は東北ではよく目に付いたのでしょう。あちこちにありますから。
風にとかされて紐や波になる…すごい表現だけれど、そうだなあとも感じますね。
写真もきれいです。


Commented by sdknz610 at 2008-07-07 22:52
カタクリの絨毯を見に行く秋田・西木町の栗林ですが、
この花で真っ白になるんだろうな?と想像してます。
ニオイも凄そう・・・♪
Commented by マルメロ at 2008-07-08 00:15 x
栗の花昨日八ヶ岳高原を走っているときあちこちの木の上で紐のようにぶら下がっていましたよ。また野辺山高原までがサラダ街道といって北海道のような広大なキャベツ・レタスの畑の光景がすばらしかったです。nenemuさんどちらも昨日に見てきた光景とは面白い符合ですね。
Commented by nenemu8921 at 2008-07-08 00:40
ウーミンさん。この作品はもとの形が詩「種山ヶ腹」ですから、あのあたりでしょうか。
谷間の小さな部落らしいのですが。
賢治にかかると、「夕日は青めりかの山裾に」ですものね。♪♪
音も香りも風向きで届くのですね。
紐になるとは、新鮮な表現ですね。
Commented by nenemu8921 at 2008-07-08 00:43
samさん。我が家の周辺ではいま、ネズミモチでしょうか。
まっ白に花咲いていますよ。
あの花も生くさいですね。栗もまた。
ネズミモチはみなヒヨドリのお土産から大きくなったのかなと思いながら
運転していました。
Commented by nenemu8921 at 2008-07-08 00:47
マルメロさん。八ヶ岳ですか。
いいですね、今の季節気持ちがいいでしょう。
花も香りも紐ですね。(#^.^#)

サラダ街道ですか。八ヶ岳風なおしゃれなネーミングですね。
きれいなお花に出会えたでしょう。

Commented by グレ at 2008-07-08 23:08 x
栗の花すごいですね~!
すごいだけじゃじゃなくて、なんか可笑しいですね(*^。^*)
こんなにたくさん花がつくものなんですね。
初めて見ました!
実がついたら見事でしょうね^^v
Commented by nenemu8921 at 2008-07-09 00:22
グレさん。本当にすごいですね。
クルミもですが、花は細長く咲くのに、どうして実は円くなるのかしらと
思ってしまいます。
by nenemu8921 | 2008-07-07 01:07 | 植物 | Comments(8)

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