2017年 03月 08日 ( 1 )

ヤドリギ

(略)
次の丘には栗の木があちこちやどり木のまりをつけて立ってゐました。
そのまりはとんぼのはねのやうな小さい黄色の葉から出来てゐました。
その葉はみんな遠くの青いそらに飛んで行きたさうでした。
研師(とぎし)は堅く胸を押さへながら次の窪地に来ました。
                   童話〔若い研師〕

c0104227_13385810.jpg
c0104227_13393225.jpg
c0104227_13413890.jpg
c0104227_13434570.jpg


ヤドリギは雌雄異株。こちらがヤドリギの雄花。高い梢の上にトンボの羽のような葉がしげっていて、小さい花なので、撮りにくかった。
c0104227_13395871.jpg

引用した文章は、童話〔若い研師〕の第1章部分の冒頭だが、この作品はのちに推敲され〔若い木霊〕となり、さらに手を入れられて「タネリはたしかにいちにち噛んでゐたやうだった」として成立した。
この文章は改稿の際に削除されてしまう部分である。

法事があったついでに立ち寄った群馬の伊勢崎市の大室公園ですが、期待したレンジャクには会えず、残念だった。
ここでは、栗の木ではなく、桜やケヤキなどの大木にヤドリギがびっしりついている。
毎年、レンジャクは2月末から3月には姿を見せ、多い年にはかなりの群れにもなり、バーダーでにぎわう。この日もカメラを抱えて所在ない表情の方も数人見かけた。
今年はなぜ遅いのかなと思ってヤドリギをよくよく見れば、未だ花のままの株も多かった。
賢治の描くヤドリギはいつも黄色い実であるが、赤い実のヤドリギもある。




by nenemu8921 | 2017-03-08 20:54 | 植物 | Comments(18)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921