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チーゼル

   どこからかチーゼルが刺し
   光パラフヰンの 蒼いもや
   わをかく わを描く からす
   烏の軋り……からす器械……
(略)
              詩「陽ざしとかれくさ」


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チーゼル(マツムシソウ科)別名オニナベナ Dipsacus fullonum
原産地は、ヨーロッパ、北アフリカ、中東。高さ 1 ~ 2 mになる2年草。茎に細い刺がある。
円筒状の頭状花は花後、穂状の先が鉤状なのをいかし高級毛織物の起毛に使用したため、ラシャカキグサの異名がある。

この作品は「春と修羅」の中の1編。タイトルに「陽ざしとかれくさ」とあるように、春の陽射しを感じながら、枯れ草の上で烏の声を聞きながら、うつらうつらしているときの感覚を歌ったもの。
蒼白い春がすみだろうか。そこに日光が当たり、光パラフィンとなる。
チーゼルが目の前にあるのではなく、春の日光の質感をチーゼルに刺された感覚に例えているのである。

しかし、宮沢賢治はどこでチーゼルに出会ったか? 
チーゼルは、山野に自生している野草ではなく、今でも一般的な園芸植物ではない。
当時であれば、周辺に知る人も少なかったろうと思う。

More いま下ノ畑で……
by nenemu8921 | 2010-07-29 00:03 | 植物 | Comments(12)

インドハマユウ

ユリとハスとのキメラです。
インドハマユウです。
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インドハマユウ(ヒガンバナ科)
花はユリ、つぼみはハス、葉はハマユウなのですが。
調べてみると、実に数多くのインドハマユウが園芸種として出回っているようですが。

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ご近所のプラムの木下でほとんど放任状態で植えられている。毎年気づくのが遅くて、いい状態で撮影できない。

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しかし、まあ、来年こそ。

賢治作品ではハマユウは登場しません。
by nenemu8921 | 2010-07-28 09:26 | 植物 | Comments(6)

ねむの木

(略)
みんなは、とった魚を、石で囲んで、小さな生簀をこしらえて、生き返っても、
もう遁げていかないやうにして、また上流のさいかちの樹へのぼりはじめました。
ほんたうに暑くなって、ねむの木もまるで夏のやうにぐったり見えましたし、
空もまるで、底なしの淵のやうになりました。
(略)
                                   童話「風の又三郎」


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ネムノキ(マメ科ネムノキ属)合歓の木 Albizia julibrissin
山地や川岸、野原などに生え、高さ6~10mになる落葉高木。

さいかち淵のシーンである。子どもたちが泳いだり遊んだりしているところは、
サイカチの木やネムノキの木が茂っているのだ。
サイカチの木は以前紹介したことがある。 こちらをどうぞ。
ネムノキは大きな木を見かけることが多い。花が高い場所で、なかなかいい写真が撮れなかった。
この画像は江東区の木場公園で取材したもの。
by nenemu8921 | 2010-07-26 17:32 | 植物 | Comments(12)

佐原大祭

猛暑の日々が続いていますが、各地で夏祭ですね。
皆さん、暑いのに元気だなあと感心します。
斯く言う私も、先週、千葉県佐原市の夏祭「佐原大祭」にがんばって行ってみました。
佐原大祭は、国の重要無形民族文化財だそうで、大がかりな山車がでて、実に活気がありました。 佐原大祭についてはこちらをどうぞ。
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子どもも大人もみな笑顔で嬉しそうでした。
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久しぶりに出会った同級生でしょうか。

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こちらは現役の同級生のようです。

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誰も彼も幸せそうです。

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「お兄ちゃんの首絞めないで!!」

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ママの手作りの浴衣ドレスだそうです。カメラを向けるとモデルになってくれました!リボンもお揃いですよ。

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山車はののじ廻しという引き廻しが見事です。

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山車は10台出ました。
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佐原囃しといわれるお祭りのオーケストラも多くの団体が熱演でした。

More 続きを見る
by nenemu8921 | 2010-07-25 01:06 | 番外 | Comments(6)

最北の島へ ⑤ゴメの島

利尻礼文は花の浮島といわれますが、ゴメの島でもありました。
ゴメとはウミネコやカモメの総称だそうです。
確か、歌謡曲で聞いたことがあると思いましたが…。
これはウミネコかオオセグロカモメか、わかりますか?
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オオセグロカモメ(カモメ科)
脚がピンクなのが識別のポイントです。
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岩にはゴメの白い糞のあとがないところはありません。

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こちらはウミネコ群飛。
思いがけず、利尻島で。移動するバスの車窓からの撮影です。
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きっと島の人口と観光客と合わせた数よりウミネコのほうが多いのだろうなあ。

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礼文島から稚内へ帰るフェリーを送ってくれたのもウミネコでした。
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船尾で航跡を眺めながら旅の名残を惜しんでいる人もいます。「礼文島よ、さようなら」

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あらら、視線の先にカッコイイ子でもいるのかな??

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それってアタシのことかしら!!
ウミネコ」(カモメ科)
こちらは脚が黄色い。尾羽の黒帯も特色です。
このあたりはほとんどがオオセグロカモメとウミネコのようです。
カモメって日本で見られるだけでも15種いるのですが。

More ウミネコだけじゃありません。
by nenemu8921 | 2010-07-23 10:21 | 鳥・動物 | Comments(10)

最北の島へ ④礼文島

礼文島香深井港から見た利尻島の利尻山です。
3日めの午後、ようやく晴れてくれました。
深田久弥の「日本百名山」の冒頭で登場する山ですね。
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空のあおと、海のあおと、山のあおと…。

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ズームレンズで見ると。残った雪もくっきり見えました。

海岸線は急峻で、三陸海岸より迫力がありました。
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猫岩と呼ばれているところです。猫に見えますか?

こちらの巨岩は何に見えますか? そうです。桃です。
桃岩というそうです。すごい巨石、奇岩でした。
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こちらは利尻島の海岸で見かけた寝熊岩だそうです。
なるほど…、熊が寝そべっている後ろ姿に、見えなくもないですね
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岩の上にはかもめのファミリーが…。オオセグロカモメですね。
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利尻昆布は有名ですが、礼文島でも海岸近くで、昆布を干している光景をよく見かけました。
朝採集して、干した昆布は午後2時ごろには完成だそうです。
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昆布を採集する場面に出会えたら、ネネムの昆布取りの謎も何かわかったかもしれないと思いました。

More そして、不思議な釣鐘草とは
by nenemu8921 | 2010-07-21 18:28 | Comments(12)
         礼文島の花といえば、レブンアツモリソウを連想しますが、
             この花の花期はすでに終わっていました。
                      植物園へ行けば、
                  低温で育て、花期をずらした花を
                        いま見ることができるというので、
                                    行ってみました。

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レブンアツモリソウ(ラン科アツモリソウ属)礼文敦盛草
礼文島固有変種。礼文高山植物園にて。
確かに咲いていました。でも、やはり山で見たいなあと思いました。群生しているところを。
もちろん、見られないより、嬉しかったのですが。

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チシマレンゲ(マメ科)
島中あちこちで見かけました。はじめはレブンソウかなと思いました。よく似ているんです。

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キタノコギロソウ(キク科コノギリソウ属)
礼文林道の奥で。咲き始めたばかり。

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エゾノコギリソウ(キク科ノコギリソウ属)
キタノコギリソウとともにサガレンでも数多く見かけた。

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エゾキスゲ(ユリ科ワスレグサ属)
日光キスゲとよく似ていて,ほとんど同じだそうです。

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オオカラマツ(キンポウゲ科カラマツソウ属)

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ミソガワソウ(シソ科イヌハッカ属)味噌川草
八幡平でも見かけた植物だ。

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イケマ(ガガイモ科カモメツル属)
アイヌ語で「大きい根」という意味だそうですが、花は小さい。けれど、印象深い。

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ホタルブクロ(キキョウ科ホタルブクロ属)

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リシリアザミ(キク科アザミ属)
利尻島の固有種です。

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ツルアジサイ(ユキノシタ科アジサイ属)
利尻島で多く目にした。大きな樹木に高く絡まって咲き、まるでアジサイ・ツリーと呼びたいような…。

More でも一番心に残った花は…
by nenemu8921 | 2010-07-19 20:11 | 植物 | Comments(8)
利尻でも、礼文でもたくさんの植物に出会いました。
丁寧に整理すると、UPするのに数日かかりそうなので、アトランダムに紹介します。

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レブンウスユキソウ(キク科ウスユキソウ属)礼文薄雪草
エゾウスユキソウの中で、礼文島に自生するものをレブンウスユキソウというようです。
礼文林道というトレッキングコースを1時間ほど歩いて、群生地まで行きました。

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リシリヒナゲシ(ケシ科ケシ属)利尻雛罌粟
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利尻島でも礼文島でも平地でも見ることができました。こぼれ種から発芽し、たいへん丈夫だそうです。

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チシマアザミ(キク科アザミ属)千島薊
利尻島の姫沼で。

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レブンシオガマ(ゴマノハグサ科シオガマ属)礼文塩竈
礼文林道でたくさん見かけた。

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チシマフウロ(フウロソウ科フウロソウ属)千島風露
フウロの仲間は名前のイメージと違って強い。繁殖力もすごい。
でもこのチシマフウロはいかにも風露という風で、可憐だった。
花が終わったあとの若い種子もかわいい。高山植物って過酷な自然のなかで生きるため毛深いのですよね。

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オオダイコンソウ(バラ科ダイコンソウ属)大大根草
野の花は風や雨に打たれて、花びらが散りやすい。完璧なフォルムに出会うのは難しい。
でも朝露がおもわぬガラスのドレスに変わることもある。これも若い種子です。

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エゾカワラナデシコ(ナデシコ科ナデシコ属)蝦夷河原撫子
林道脇でそこここに。華やかなので目立つ。撫子の仲間でこの種が一番華やかだ。

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タカネナデシコ(ナデシコ科ナデシコ属)高嶺撫子
似ているけれど、こちらはタカネナデシコ。ホテルのガーデンで撮影。
エゾカワラナデシコの変種と図鑑にある。見分けられる自信は……うーん。

More 礼文林道はこんなところ
by nenemu8921 | 2010-07-18 18:10 | 植物 | Comments(8)
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何だと思いますか?
そう、あざらし(ゴマフアザラシ)です。
でも、水族館じゃありませんよォ。オホーツク海です。いや日本海の最北端になるのかな。
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画像はクリックするとみな大きくなります。
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礼文島の金田ノ岬という処で偶然出会った光景です。岩でも丸太でもありませんよォ。

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どっちが顔で、どっちが尾か、わかりますか?

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かわいいのですが、島の漁民にとっては網を食いちぎられたり、何かと迷惑な存在だそうです。心配で船を出して巡回します。

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アザラシはお昼寝を邪魔されて海に入りますが……。
このあたりは昔はトドが多かったそうです。


体調がすっきりしないまま、以前から予定していた旅行へ思い切って出かけました。
身体が動く間に、やりたいことを試みよう、行きたいところへ行ってみようという魂胆です。
野草を訪ねて、利尻、礼文の島を巡りましたが、
  まず、印象に残ったアザラシ君からご紹介します。

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by nenemu8921 | 2010-07-16 19:24 | 鳥・動物 | Comments(10)

カエル

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(略)
日本人ならば、丁度花見とか月見とかいふ処を、蛙どもは雲見をやります。
「どうも実に立派だね」  
                 童話「蛙のゴム靴」
 

佐倉市の川村記念美術館へ立ち寄った折、蓮の花のなかで、戸惑っているカエル君。
梅雨の晴れ間から、恨めしそうに空を見上げていた。
その表情から、賢治童話の一節を思い出した。
カエルは足が長いのだなと実感した。ゴム靴が似合いそう!です。
by nenemu8921 | 2010-07-10 09:00 | 鳥・動物 | Comments(15)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921