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蝶三昧

先週ですが、小石川植物園で花の写真クラブの撮影会がありました。
気持のよい一日でしたが、被写体としての花は少なく、チョウにたくさん出会いました。
この秋は急に気温が下がったせいか、チョウたちの動きは鈍く、ゆっくり撮影させてくれましたよ。
チョウたちは翅が傷んだ個体が多く、痛ましかったですね。
こんなとき、魚眼レンズがあれば、面白い撮影ができたのに…(>_<)

1、紫苑の花の群がりにアオスジアゲハ。
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2、
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3、
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4、
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5、こちらはツマグロヒョウモンでしょうか。
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5、これはアゲハですね。
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6、
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7、
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8、これはミドリヒョウモンかな。
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9、これは?
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ヒョウモンチョウの仲間はなかなかしっかり覚えられない(>_<)


宮沢賢治の作品ではチョウの登場は少ないですね。
〔ポランの広場〕では、
西から東にかけてたびたび星が雨のやうに流れました。そのそらのこっち側を
私の名も知らない甲虫や夜の蝶々がいろいろ模様を描いてぐるぐるぐるぐる飛びめぐってゐました。
るりいろのかみきりむしはおかしな三角のかたちを描きべっ甲いろのはねをひろげたかぶとむしはあちこちに
8の字をかいて飛びその中を紺や青のあげはてふがいくつもの点々になってちょっと光ったり又見えなくなったりそれはそれは美しかったのです。(略)
という一節がありますが、これは「ポラーノの広場」に改作される時に削除されてしまいます。
ちょっとアオスジアゲハを思わせる描写ですが、アゲハは夜飛びませんから、削除されてよかったですね。
我らの宮沢賢治は蝶にはあまり詳しくなったのかもしれません。

追記
#8、#9もツマグロヒョウモンのようです。
h6928さんからご指摘をいただきました。いつもありがとう。

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# by nenemu8921 | 2015-10-04 06:49 | 昆虫・クモなど | Comments(14)

栗のいが

この秋は栗によく出会いました。
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でもちょっと違うと思いました。
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これだ!!と思いました。賢治童話の一節です。

獅子がまるであからんだ栗のいがの様な顔をして笑ひころげました。
「アッハッハ。評判では何にもならない。アッハッハ。お前たちにも呆れてしまふ。アッハッハ。」
                                          童話「月夜のけだもの」

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また、こんな童話もありました。

「この頃、ヘロンの方ではゴム靴がはやるね。」ヘロンといふのは蛙語です。人間といふことです。
「うん。よくみんなはいてるやうだね。」
「僕たちもほしいもんだな。」
「全くほしいよ。あいつをはいてなら栗のいがでも何でもこわくないぜ。」
「ほしいもんだなあ」
                                   童話「蛙のゴム靴」

そして、たしかにゴム靴がないとこんなところは歩けませんよネ

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また、栗もたさんいただきました。

「おぢいさん、山男は栗も持って来たよ。」
お爺さんもびっくりして云ひました。
「栗まで持って来たのか。こんなに貰ふわけには行かない。今度何か山へ持って行って置いて来やう。
一番着物がよからうな。」
亮二はなんだか、山男がかあいさうで泣きたいやうなへんな気もちになりました。(略)
                                            童話〔祭りの晩〕

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前橋のNさん、美味しい栗ご飯を頑張って作りましたよ。ありがとう。

見事なイガのついた栗をお送りくださったSさん、ありがとうございました。立派な獅子の笑顔です。
# by nenemu8921 | 2015-10-03 00:05 | 植物 | Comments(12)

『賢治さんのイーハトヴ』

井上寿彦先生から新刊が届きました。賢治の童話論です。
異界と現実世界との関わりを軸に分類し、昔話、アンデルセンの影響を探り、
賢治童話の本質を語っています。
以前出版された2冊のご著書を改めてリライトされたもの。
やさしい口調で明快な講義を聴くような感覚で読めます。

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こちらが以前出版されたご著書です。
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# by nenemu8921 | 2015-10-02 10:20 | 賢治情報・スクランブル | Comments(0)

火渡り ②

宮沢賢治の文語詩のなかにも、「火渡り」を題材に歌ったものがあります。

竜王の名をしるしたる
紺の旗黄と朱の旗

さうさうと焔はたちて
葉桜の梢まばゆし

布をもてひげをしばりし
行者なほ呪をなしやめず

にくさげに立ちて見まもる
軍帽をかぶれる教師

          文語詩未定稿 「火渡り」


これは賢治が盛岡中学時代に読んだ短歌をもとにして、晩年、手を入れて文語詩に創作しようとしたもの。
年譜資料では、当時の背景など詳細は明らかにされていません。真宗系のお寺さんが多いようですね。
最近の「火渡り」は、観光イベント的な要素が強いですが、当時はどうだったのでしょうか。

いよいよ火渡りです。


16、はじめに修験者が歩きました。
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17、
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18、
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19、次々に修行僧が渡りました。
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20、
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21、少年の表情が印象的でした。
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22、
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23、この方は朝早くから先頭に並んで、火渡りをされた信徒さんです。深い決意があったのかな。
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24、
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25、
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26、
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27、それぞれ、先達から祝福を受けていました。
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28、
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29、
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30、
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31、
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32、
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信徒さんたちは毎年1000人ぐらいの参加だそうです。
この日は朝の雨ゆえか、700人余りの方が参加されていました。
観光客や報道関係者も多かったのですが、撮影はしやすかったです。
良い体験でした。
# by nenemu8921 | 2015-10-01 18:39 | 伝承 | Comments(10)

火渡り ①

写友のお誘いで、9月27日に成田山新勝寺で行われた柴灯大護摩供・火渡り修行を撮影に行きました。
朝方小雨が降っていたのでしたが、間もなく上がり、厳かな儀式を目の当たりに見ることができました。
2回に分けてご紹介します。

火渡りとは、テレビニュースで見るくらいで、初めての体験でしたが、世界宗教用語大事典によれば、

「修験者が行う術で、柴灯護摩の残り火の上を、呪文や経文を唱えて歩くこと。正式には火生三昧耶法といい、護身法により自己を清浄にした後、本尊不動明王との合体を観じ、自分が火を御する存在になって火を渡るとの意味付けがある。それにより除災を行う。一般信者も参加するが火傷しないと信じられている。」と解説されています。
柴灯(さいとう)とは神仏の前で焚くかがり火のこと。護摩は知恵の火で迷いの薪を焼くことを意味する密教の修法。

1、
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2、
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3、ヒバで覆われた柴灯に火を点じる前にいくつかの儀式が行われます。
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4、
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5、読経の声が朗々と響きます。
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6、大きなウチワ?ですね!
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7、
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8、護摩木が次々と火に投じられます。
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9、人びとの願いや祈りが込められているのでしょうね。
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10、
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11、太鼓も力づよく連打されます。
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12、
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13、先達と何やら打ち合わせ?
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14、火渡りの準備が入念に行われます
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15、
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これから火渡りが始まります。続きは明日です。
# by nenemu8921 | 2015-09-30 14:46 | 伝承 | Comments(8)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921