ふきの花
2009年 02月 19日
むかふに霧にぬれてゐる
蕈(きのこ)のかたちのちひさな林があるだらう
あすこのとこへ
わたしのかんがえが
ずゐぶんはやく流れて行って
みんな
溶け込んでゐるのだよ
こゝいらはふきの花でいっぱいだ
詩「林と思想」
山野に生える多年草。地下茎を伸ばしてふえる。
淡緑色の苞に包まれた若い花茎がフキノトウである。
俗に言う「とうがたつ」(薹が立つ)とは、本来は蕗や菜の花などの、花茎が伸びることの意。
以前とうがたった蕗の花を紹介した。
春ですね~そちらは!
フキノトウもきれいに咲いているのですか・・・
こちらでは3月末になれば見れるかな・・(>_<)
私も大好きです。(*^_^*)
詩の解説は、うーん、したほうがいいのか、しないほうがいいのか、
迷います。
イメージを大切にしたいと思うのです。
他の読者のイメージを壊しては申し訳ないし…。
でも、ありがとう。考えて見ますね。
「とうがたつ」とは、賞味期限切れということのようです。
花茎が伸びると、かたくなって、食べられない状態なので。
転じて、盛りを過ぎた状態のことだそうです。
ことに年齢をさすことが多いようですが、最近では、人生、オールウエイズ、それぞれの最盛期ともいえるわけで、トウがたつなんて、死語かもしれませんね。(^^♪
青年の場合は、普通、《とうがたっている》とはいわないのでは(*^_^*)
「わたしのかんがえがずゐぶんはやく流れて行って」
という表現に、ああすごい、ぞくぞくしてしまいます。
賢治は、この写真のような ふきの花でいっぱいだ
った所に居たのですね。目に浮かんできます。
この詩は、萩京子さんの作曲で こんにゃく座の竹田恵子さんが歌っているCDがあって(「宮沢賢治星めぐりの歌」)、気に入っています。
この詩を読むと、自然にそのメロディが浮かんでしまいます。