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釣鐘草(ブリューベル)→ツリガネニンジン

(略)
さうしてどうだ
風が吹くと 風が吹くと
斜面になったいちめんの釣鐘草(ブリューベル)の花に
かがやかに かがやかに
またうつくしく露がきらめき
わたくしもどこかへ行ってしまひさうになる……
(略)                        
                          詩「山の晨明に関する童話風の構想」

釣鐘草(ブリューベル)→ツリガネニンジン_c0104227_18562586.jpg
ツリガネニンジン(キキョウ科ツリガネニンジン科)釣鐘人参
山野や高原などに生える多年草。花が釣鐘形で、根が朝鮮人参に似ていることによる。
釣鐘草(ブリューベル)→ツリガネニンジン_c0104227_18571210.jpg

学名は Adenophoratriphylla。英名は Ladybellsである。
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賢治は釣鐘草と書き、好んでブリューベルというルビをつけているが、
英語でblue belといえば、ユリ科の釣鐘水仙、野生のヒヤシンスをさす。
日本で見ることが出来るのは、シーラ・カンパニュラなどの園芸種である。
以前私の「下ノ畑」のシーラ・カンパニュラを紹介した。 こちらをどうぞ。
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作品「山の晨明に関する童話風の構想」は、早池峰山の夜明けを歌ったもの。
釣鐘草(ブリューベル)→ツリガネニンジン_c0104227_18595550.jpg
今回の旅では、花巻市郊外の田んぼの畔や早池峰の麓、種山ヶ原、三陸海岸へ向かう途中の平庭高原、宿の周辺…、何処でもこのツリガネニンジンを見かけた。朝露がよく似合う花だ。
釣鐘草(ブリューベル)→ツリガネニンジン_c0104227_191396.jpg
何度撮ってもあきない画材だが、イメージどおりには撮らしてくれない。
Commented by matsu_chan3 at 2009-09-07 06:12 x
いつも行く森の中で1~2本のツリガネニンジンを撮っていたが今年は
群生しているところを見つけ・・な~んだ こんなところにあったのか~!
雨に濡れたツリガネニンジンは特にいきいきしてるね(^_-)-☆
Commented by nenemu8921 at 2009-09-07 14:25
matsu_chanさん。
この花は朝露がよく似合う花ですね。
そしていつも風の中でゆれているイメージがあります。
写真撮るには…、ちょっとじっとしていてね!と言いたくなります。
Commented by saitamanikki2008 at 2009-09-07 16:33
山野草は奥が深いですね。
↓ の色々の花は、花の特徴を綺麗に撮っていますね。

ツリガネニンジン アップにして撮ると神秘的な花に見えます。
山などで出会う花は、やはり園芸種と違う環境なので色が透けるような美しさです。
Commented by nenemu8921 at 2009-09-08 00:14
saitamanikkiさん。
宮沢賢治がこの花を気に入っていたのは分かるような気がしますね。
山野草や高山植物は日頃なじみのない花も多くて、ピンボケが多くてUPをあきらめた花も少なくなかったです。(~_~)
Commented by saidenryu at 2009-09-08 12:58
この詩、とてもいいと思いました。
そして紫の小さな花に露がきらめき。
もしかしたら、ちらっと恋人を想ったかも知れません。
Commented by オキザリス at 2009-09-08 18:53 x
賢治のブリューベル、すばらしい(#^.^#)
いろんな表情がありますね。
この鐘をゆすると、どんな音がするかしら?
賢治・ブルーですね!!
Commented by nenemu8921 at 2009-09-09 08:31
saidenryuさん。
小さな花なのに……、イメージは広がりますね。
賢治の言葉が添えられると一層と(^^♪
どんな人のことが、心をよぎったのでしょうね。

Commented by nenemu8921 at 2009-09-09 08:45
オキザリスさん。
この花は時として寝ぼけた色にみえますが、光と露でりんとして見えることもあります。
この小さな鐘が風に揺れるとき、宮沢賢治の世界が開くのでしょうね。
(^^♪

Commented by ミチ at 2009-09-09 16:46 x
朝霧に包まれたツリガネニンジンのアップは青くて素敵ですね。
風に揺れて鐘の音が聞こえてくるようです。私もこの夏に撮りましたが
曇り空が多くてぼんやりしたのばかりでした。
Commented by nenemu8921 at 2009-09-10 00:44
ミチさん。
まあ、ミチさんも(#^.^#)
この花、難しいですよね。でも数多く撮るのがコツみたいです。
時として、いい表情を見せてくれます。(^^♪

Commented at 2013-01-03 14:26 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2013-01-03 19:37 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by nenemu8921 at 2013-01-04 00:28
yuさん。ようこそ。
素敵なHPをお持ちなのね。
時間がある時にゆっくり拝見したいです。
「銀河鉄道の夜」気になる作品ですよね。
さて、「銀河鉄道の夜」のつりがねそうは、以前にも取り上げていたと思います。下記をご覧下さい。

http://nenemu8921.exblog.jp/18129516/

http://nenemu8921.exblog.jp/6546040/

このツリガネニンジンは花巻市郊外で撮影したものです。八月末かな。
開花は七月でしょうか。花期は長いですね。
東北でも山と里では、開花時期は異なると思います。

どうぞ、今後とも宜しく。
Commented by yu at 2013-01-04 10:08 x
ありがとうございます。たいへん参考になりました。
そして、こちらこそどうぞよろしく。
植物方面に疎いので大助かりです。、

いろいろ調べているとツリガネソウの開花時期が
初夏あたりまでとなっているものが多く
はたして八月後半でも花を残しているか疑問でした。

花巻の八月末の写真と伺って、疑問解消です。

nenemu8921さんは『銀河鉄道の夜』では
ホタルブクロが似合うと記されていますが
これも開花時期は同じようなものと考えていいものでしょうか。
Commented by nenemu8921 at 2013-01-04 16:27
yuさん。
開花時期というのは花が咲き始める時期
花期は花が咲いている期間でしょうか。
ツリガネソウは次々咲きますね。九月頃まで。
彼岸花の時期に千葉ではツリガネソウもまだ咲いていることがあります。
ホタルブクロは初夏の花でしょうね。6、7月でしょうか。
ちょっと標高が高いところであれば、7、8月でしょうか。

どうぞ、よろしく。

Commented by yu at 2013-01-04 22:59 x
僕の言葉が正確ではありませんでしたね。
ホタルブクロの花期はいつぐらいまでありますでしょうか。

>ホタルブクロは初夏の花でしょうね。6、7月でしょうか。
>ちょっと標高が高いところであれば、7、8月でしょうか。

これは花期のことでしょうか。
もしそうであれば、『銀河鉄道の夜』の日付として
8月は無理ではなくても少々厳しい範囲に入ってきますでしょうか。
Commented by nenemu8921 at 2013-01-06 21:06
yuさん。
失礼しました。ホタルブクロは8月は厳しいかなあ。
しかし、この物語世界の季節設定は明確でないという印象を受けます。
少なくとも、植物学的には。
だって、あかりを作るために烏瓜を取りに行くという記述があるでしょう。
烏瓜は10月、11月でしょう。実ができるのは。
ジョバンニの家には空箱に紫色のケールやアスパラガスが植えてあってとあるでしょう。
ケールは冬の植物ですし、アスパラガスは冬には枯れてしまいます。
詩作品は実景をスケッチしたものが多いのですが、物語世界は必ずしもリアリズムではないように思えます。
「銀河鉄道の夜」の日付を考えるのは、面白い切り口だと思いますが。
Commented by yu at 2013-01-07 23:15 x
文字数制限に引っかかるのでメールにします。
by nenemu8921 | 2009-09-07 00:28 | 植物 | Comments(18)

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