浅草オペラ
2009年 10月 13日
地球照ある七日の月が、
海峡の西にかかって、
岬の黒い山々が
雲をかぶってたたずめば、
そのうら寒い螺鈿の雲も
またおぞましく呼吸する
そこに喜歌劇オルフィス風の、
赤い酒精を照明し、
妖蠱奇怪な虹の汁をそそいで、
春と夏とを交雑し
水と陸との市場をつくる
(略)

夢幻劇「天国と地獄」の舞台
あはれマドロス田谷力三は、
ひとりセビラの床屋を唱ひ
高田正夫はその一党と、
紙の服着てタンゴを踊る
(略)
詩「函館港春夜光景」

浅草オペラ「天国と地獄」のオルフィス役の田谷力三
「函館港春夜光景」は、1924.5.19の日付の作品。
農学校の北海道修学旅行の折、生徒らを引率して参加した賢治は、函館港の夜景を函館山から眺めた。
北国函館の5月はようやく春たけなわ、折から花見客であふれ、紙の服着て、仮装した人々も賑わい、その華やかさは、かつての幻想的な浅草オペラの舞台を思わせるものであった。
こうして舞台写真を見ると、たしかに妖蠱奇怪な雰囲気ですね。
現実の光景と過去の体験と入り混じってのイメージが展開されている作品である。
台東区下町風俗資料館というところで、「浅草オペラと昭和の芸能」という企画が展示されているというので、友人らと訪ねた。詳しくはこちらをどうぞ。。

上野の不忍池の一角にあるこじんまりとした資料館で、当時の資料や田谷力三さんの晩年のビデオなども放映されていた。
前もってたのめば、学芸員が親切な解説をしてくれます。
上の画像は下町風俗資料館でのスナップです。
函館山からの光景は百万ドルの夜景として有名ですが、昨年、5月、函館セミナーの折の記事はこちらをどうぞ。
海峡の西にかかって、
岬の黒い山々が
雲をかぶってたたずめば、
そのうら寒い螺鈿の雲も
またおぞましく呼吸する
そこに喜歌劇オルフィス風の、
赤い酒精を照明し、
妖蠱奇怪な虹の汁をそそいで、
春と夏とを交雑し
水と陸との市場をつくる
(略)

あはれマドロス田谷力三は、
ひとりセビラの床屋を唱ひ
高田正夫はその一党と、
紙の服着てタンゴを踊る
(略)
詩「函館港春夜光景」

「函館港春夜光景」は、1924.5.19の日付の作品。
農学校の北海道修学旅行の折、生徒らを引率して参加した賢治は、函館港の夜景を函館山から眺めた。
北国函館の5月はようやく春たけなわ、折から花見客であふれ、紙の服着て、仮装した人々も賑わい、その華やかさは、かつての幻想的な浅草オペラの舞台を思わせるものであった。
こうして舞台写真を見ると、たしかに妖蠱奇怪な雰囲気ですね。
現実の光景と過去の体験と入り混じってのイメージが展開されている作品である。
台東区下町風俗資料館というところで、「浅草オペラと昭和の芸能」という企画が展示されているというので、友人らと訪ねた。詳しくはこちらをどうぞ。。

前もってたのめば、学芸員が親切な解説をしてくれます。
上の画像は下町風俗資料館でのスナップです。
函館山からの光景は百万ドルの夜景として有名ですが、昨年、5月、函館セミナーの折の記事はこちらをどうぞ。
nenemuさんの様な文学教養もない私の様な者でも、田谷力三の古い写真から受けるイメージは、面白いものを感じますネ。
頭は、地中海風、バイオリンはヨーロッパ、衣装はロシア・アイヌ・東欧風、脚は古代ローマ風 一枚の古い絵で世界一周できました。
頭は、地中海風、バイオリンはヨーロッパ、衣装はロシア・アイヌ・東欧風、脚は古代ローマ風 一枚の古い絵で世界一周できました。
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saitamanikki さん。
浅草オペラは大衆的だったゆえに、当時の人の心を捕らえたという解説をいただきました。(^^♪
田谷力三さんのコスチュームは、あれもこれもミックスしての欧米化だったのでしょうか。
白塗りがちょっと不気味ですが、舞台では映えたのでしょうね(^^♪
浅草オペラは大衆的だったゆえに、当時の人の心を捕らえたという解説をいただきました。(^^♪
田谷力三さんのコスチュームは、あれもこれもミックスしての欧米化だったのでしょうか。
白塗りがちょっと不気味ですが、舞台では映えたのでしょうね(^^♪
函館セミナーはいかがでしたか?
私の知人の話では、K先生の解説はほとんど雑談で、おしまいの10分間だけ、そそくさとお茶を濁すような感じだったと聞きましたが…。
私の知人の話では、K先生の解説はほとんど雑談で、おしまいの10分間だけ、そそくさとお茶を濁すような感じだったと聞きましたが…。
キッコさん。
うーん、そういえば、そんな風だったかも…。
何か、話しにくいことでもおありだったかもしれませんね。
でも全体としては函館セミナーは、地元の方たちががんばってとてもいいセミナーでしたよ。
うーん、そういえば、そんな風だったかも…。
何か、話しにくいことでもおありだったかもしれませんね。
でも全体としては函館セミナーは、地元の方たちががんばってとてもいいセミナーでしたよ。
例の詩を探して、ここに来ました。
浅草オペラのことも詩に含まれているということは・・
当時のオペラ上演記録で宮沢賢治が見たオペラの題目に水の妖精がでてくるオペラがあったのかしら?とますます興味が沸いてきました。
ありがとうございます。
浅草オペラのことも詩に含まれているということは・・
当時のオペラ上演記録で宮沢賢治が見たオペラの題目に水の妖精がでてくるオペラがあったのかしら?とますます興味が沸いてきました。
ありがとうございます。
マリナさん。こちらのコメに気づかず、失礼しました。
当時の浅草オペラはかなり現在のものと異なると思います。
和製オペラ、オペレッタというか、…。
川端康成、谷崎潤一郎など一部の熱烈なフアン、ペラゴロと自称する人たちはいましたが、全体としては大衆に理解されず、関東大震災などもあり、撤退を余儀なくされました。
大正末期のことです。そのときに東北の宮沢賢治が浅草オペラに感動し、何回か見た体験から、その影響の色濃い詩や戯曲を書いているのはすごいことだと思います。
水精が登場する演目はなかったと思いますが…。わかっていないことも多いので、よく調べれば、何か、出てくる可能性もあります。
関心を持っていただけると嬉しいです。
当時の浅草オペラはかなり現在のものと異なると思います。
和製オペラ、オペレッタというか、…。
川端康成、谷崎潤一郎など一部の熱烈なフアン、ペラゴロと自称する人たちはいましたが、全体としては大衆に理解されず、関東大震災などもあり、撤退を余儀なくされました。
大正末期のことです。そのときに東北の宮沢賢治が浅草オペラに感動し、何回か見た体験から、その影響の色濃い詩や戯曲を書いているのはすごいことだと思います。
水精が登場する演目はなかったと思いますが…。わかっていないことも多いので、よく調べれば、何か、出てくる可能性もあります。
関心を持っていただけると嬉しいです。
宮澤賢治と浅くオペラは興味があります。『宮澤賢治 浅草オペラ・ジャズ・レヴューの時代』が論創社から発売されるようです。書き手は菊池清麿。古関本で有名な方ですね。
宮澤賢治の浅草本を購入。年譜の充実に感動。彼の生涯が良く分かる本だ。
by nenemu8921
| 2009-10-13 10:10
| イメージ
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Comments(8)

