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鬼来迎③

1、さて、賽の河原で石を積む子どもたち。大人の亡者が一人先導しています。
一番前の席だったので、立ち上がらないと見えないのです。(むむむ…)
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2、赤鬼、黒鬼が現れて、汝らの父母は追善供養の 心はなし、
             これも汝等の罪と言って亡者達を 追いかけます。
大人の亡者が子どもをかばっているわけですが、どうも雪だるまに見えてしまいますね(^_-)-☆
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3、すると、花道から地蔵菩薩が現れます。
        亡者たちは菩薩の背に隠れ、菩薩は鬼を打ち払います。
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4、菩薩は一人の童子を抱き上げて背後に他の亡者達を従えて静かに退場します。
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5、
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      直接関係はないのですが、
             舞台の上の子どもらや、眉やわらかな菩薩の面を眺めていて、
                                  思い出した宮沢賢治の詩がありました。

(略)
おまへのいまだに頑是なく
赤い毛糸のはっぴを着せた
まなこつぶらな童子をば
舞台の雪と青いあかりにしばらく借せと
  ……ほのかにしろい並列は
     達曾部川の鉄橋の脚……
そこではしずかにこの国の
古い和讃の海が鳴り
母の死による発心を、
眉やはらかに物がたり
孝子は誨へられたるやうに
無心に両手を合すであろう
        (菩薩威霊を仮したまへ)
(略)
                詩〔そのとき嫁いだ妹に云ふ〕


この日、境内では和讃が流れていました。
     海鳴りのようではなく、朗々とした雰囲気で(テープだと思います)。

                  この詩の背景の詳細はわかりませんが、
            苦しむ衆生のために
                 お前のかわいい子を
                      舞台に乗せて無心に両手を合わさせてやってくれと
                            嫁いだ妹に頼んでいる内容ですね。

「鬼来迎」という地獄の再現劇が、古い形のまま残されているのは唯一ここだけだそうですが、
かつては各地に仏教の教えを民衆にわかりやすく、視覚化されたさまざまな民俗芸能などが
あったのではないかなと思いました。






6、釜ゆでのシーンです。
 亡者が舞台中央に設置された大きな釜でゆでられます。
               鬼婆は渋団扇で火をあおります。
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7、かなりおどろおどろした雰囲気です。
          鬼たちの動きは激しくて,
            撮った画像はほとんどブレブレでした。残念。
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8、茹で上がった亡者を棒に架けて運びます。
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9、そして死出の旅のシーンです。
大きな石で頭を打たれたり、山から突き落とされたり…。
ほとんどこのシーンも私の座った席からは画像ではとらえられず…。
最後に観音菩薩が登場して、亡者を放せと説得しますが、鬼たちは亡者の罪状を言い立てて聞きません。
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10、観音菩薩は、我らは衆生の苦患に代わるために修行している 、身代わりになると説得します。
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10、卒塔婆を建て、亡者を連れて去ります。
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11、両鬼は悔しがり奇声を発して飛び回り、黒鬼が卒塔婆を引き抜きます。
亡き人は今は仏となりにけり、名ばかり残す。
苔の下露、さては成仏いたせしか・・・と呟きます。
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と、まあ、こんな概略です。いい写真でお伝えできずに、ごめんなさい。

12、境内にあった解説文
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13、終了後、畦には外からの車が連なっていました。
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14、今年も豊作です。
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拙い写真にお付き合いいただきありがとうございました。
Commented by saitamanikki2008 at 2011-08-20 12:23
こんにちは。
貴重な無形文化 「鬼来迎」 を拝見させて頂きました。
拝見しながら 子供の頃に戻ったような 心の底に立ち返ったような
スッキリした気持ちになりました。
八百萬の神・仏教行事など色々ありますが、日々の生活に追われ
本当の「ゆとり」を失った現代 昔から受け継がれてきた
日本の伝統行事に、悲しいかな 新鮮味を感じます。
有り難うございました !!
Commented by yamakin716 at 2011-08-20 14:55
解説付きでとても良かったです、しかし良く調べてるんで感心しました。
これを守り演じるのは25軒の部落では大変な事ですね、私の実家のある部落も25軒、今は若者が少なく年寄りが多く大変なようで、近所の部落でやってた伝統の行事は、みんな廃れてしまいました。
今から来年の事はどうなるか分かりませんが、脚立を持って行って見たいと思ってます。
Commented by fan_tail at 2011-08-20 18:53 x
このような神事が近くにあったのですか。。。
全く知りませんでした。
nenemuさんの知識の大きさと深さには本当に驚かされ、
私の頭の中にも、ひとつ何かが増えました。
私も次の機会にはぜひ行きたいと思います。
Commented by nenemu8921 at 2011-08-20 22:50
saitamanikkiさん。
私も以前から是非1度……と、思っていたので、実現できてうれしかったです。
流行のものばかりに目が行く時代ですが、古いものが新鮮に感じられるのも、
あれこれ見直す、いいきっかけになると思います。
もっといい写真が撮れればよかったのですが、立ち上がると、後の方に悪いかなと思って、
出来る範囲での撮影になりました。
おつきあいくださり、ありがとうございました。
Commented by nenemu8921 at 2011-08-20 22:57
yamakinさん。
写真を並べるので、にわか勉強をしました。(^_-)-☆
yamakinさんの郷里もきっといいところなのでしょうね。
それぞれの農村には豊かな文化が息づいていても、継承する力がないと
本当にもったいないことですよね。
来年のこと言うと鬼が笑うと言いますから、大いに鬼を笑わせて、来年はいい写真を撮ってください(^_-)-☆
Commented by nenemu8921 at 2011-08-20 23:06
fan_tailさん。お近くですよね。
私は写真展で、この「鬼来迎」のスナップを見たことがきっかけになりました。
興味深かったので調べたら、「鬼来迎」という写真集も出ていました。
図書館で取り寄せてもらって、見ることが出来ました。
そして今回ようやく想いが叶って感激でした。
是非、来年はお楽しみください。(^_-)-☆
Commented by bella8 at 2011-08-21 07:17
丁寧な解説のお蔭で紙芝居を見ているようなワクワク感がありました。
以前、秩父に行った時、このような民族文化に触れたことがありますが、
どうも、幼い頃に我が家にやって来た獅子舞に驚き、恐怖に怯えていた私の頭をパクっと噛まれた(?)あのパニックがトラウマになっていて、
今でも、獅子舞や鬼を見ると、心臓がバクバクして当時の恐怖が蘇ります。(^^ゞ

Commented by nenemu8921 at 2011-08-21 10:08
ベラさん。お忙しい中、見てくださったの?
秩父には子ども歌舞伎があるそうですね。
そうですか。獅子舞の思い出、なつかしいですね。
妹がわんわん泣いていた情景をよく覚えています。(^_-)-☆
ありがとう。


by nenemu8921 | 2011-08-20 08:45 | 祭り | Comments(8)

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