蕎麦畑
2013年 09月 26日
向ふには毒ヶ森や南晶山が、たいへん暗くそびえ、その上を雲がぎらぎら光って、
処々には竜の形の黒雲もあって、どんどん北の方へ飛び、野原はひっそりとして人も馬も居ず、
草には穂が一杯に出てゐました。
童話「鳥をとるやなぎ」
作品は、鳥を吸い込む楊の木があるという噂を聞いて、尋常4年の私と、同級生の藤原慶次郎くんが、
放課後、煙山にそれを探しに行く話である。
追記
「鳥をとるやなぎ」の原稿では南晶山となっています。
現実の南昌山は南昌山ですね。
イブハトさんからご指摘を頂き、訂正します。
イブハトさん、ありがとうございました。
実は、蕎麦の花のことが気になっていた。
てかてかした円卓の上にまっ白な皿があってその上に立派な二房の黒ぶだうが置いてありました。
(略)「おい、君もやり給へ。蜂蜜の匂もするから。」
狐は一つぶぺろりとなめて、つゆばかり吸って皮と肉とさねは一しょに絨緞のうえにはきだしました。
「そばの花の匂もするよ。お食べ。」(略)
童話「黒ぶだう」
前回、黒ぶどうと共に、ご紹介した一文ですが、知人から次のようなコメントをいただいたのです。
蕎麦の花の匂いは・・・
鶏糞のような臭い、便所のような臭いといわれますから、
野生の黒ぶどう(別称:エビヅル)だったかもしれませんね。
蕎麦の花から採れた蜂蜜は、やはり臭かったと思います。
これは私の独断と偏見?による感想ですが・・・
ええ!? ホント!?
ですから、確認したかったのです。
うーん……。 結果は……。
蕎麦の花は、ほとんど香らないのです。
くんくんと鼻を押し付けてにおいを吸い込めば、おっしゃるようにも感じます。
しかし、前後の文脈を勘案すれば、この画像のイメージで香りを感じてほしい。
宮沢賢治文学におけるイメージ(フィクション)とリアリズムのせめぎあいぎを痛感した体験でした。
boranchaさん、話題提供をありがとうございました。
当に nenemu流 写真ですネ !!
ご紹介の童話「鳥をとるやなぎ」に合致するその風景 !!
天侯も味方につけるとは、素晴らしい(笑)
小さい 小さい蕎麦の花ですが蕎麦畑は、案外綺麗なんですよネ。
そろそろ新そばが出回る季節 秋は美味しい蕎麦も。。。
なかなか良い結果が出ません・・・・・・。
アップのコマ、素晴らしいです!!!
ソバといえば、茎の根本が赤いのは
山姥の血で染まったとかいう昔話を思い出します。
ソバ畑は風情がありますが、UPはよく撮れませんでした。
雨風の後で、どこかみな傷んでいたので。。。
シャクチリソバでしたか。ソバの原種、あれは花がもっときれいですよね。
東北はお蕎麦が美味しいですよ。(^_-)-☆
群馬でも蕎麦を栽培しているところはあるのでしょうか。
子どもの頃は見なかったような気がします。
昔話、私が知っているのは「おそばの茎はなぜあかい」というお話です。
初山茂さんの挿絵がとてもすてきな絵本でした。(^_-)-☆
同じ話かな。
いや、山姥は出てこなかったと記憶しています。
そばの蜂蜜はたしかにえぇっ〜という香です。
そばの花をちゃんと嗅いだことはないのですが、ハチが集めることであの独特の香りが出るのではと思ってますけどW
リンクいただいて参ります。
ソバは食べてもいいですけど、この花の咲いた風景もいいですよね♪
ソバの花の匂いは、動物を題材にした童話ということで
そのような表現をしたのかも。
牛などは人間の嗅覚よりもすぐれていますから^^
ーそばの蜂蜜はたしかにえぇっ〜という香ですー
まあ、ほんとう? じぇ、じぇですね。(^_-)-☆
皆さんのおかげで、童話のイメージも、賢治への想いも深まりました。
どうも、冷汗です。
プロの写真を撮る方に見ていただくのはまことに、嬉しいけれど、
恥ずかしい思いもあります。
マイペースで続けたいと思います。今後ともどうぞ、よろしく。