桜
2014年 04月 13日
あやしからずやたヾにその
枝風になりてかくもみだるは
歌稿B 474
大正6年4月~の短歌。日詰の駅の桜を歌った一連の短歌の1つ。
賢治は盛岡高等農林三年生の春。日詰駅は紫波町にある東北本線の駅。
数年前、歌碑が建てられた。
ソメイヨシノはすっかり散り、お花見も行けませんでしたが、
今から咲き始めた桜もありました。
御殿場桜というそうです。かわいいですね。
賢治が見たのはソメイヨシノか、山桜だと思われますが、恋愛感情をにじませた短歌に、
可憐なこの桜をイメージさせてみました。
宮沢賢治はあまり桜を好まなかったようですね。
東北ですから見ていた桜はエドヒガン(シダレザクラも)、
オオヤマザクラそしてソメイヨシノくらいじゃないかな~。
賢治が桜と書いているのは、ソメイヨシノ、ヤマザクラですね。
他にも、うこんざくら、八重桜、枝垂れ桜等も素材にしています。
最近の河津桜やこの御殿場桜などには触れていません。
ただ東京の荒川で花見もしていますし、園芸にも造詣が深かったので、」
一般の人が見ているより、多くの桜を知っていたと思われます。(^_-)-☆
この時期の賢治は若く、20代前半で、恋する感情を風に揺れる桜花に重ねていたようです。
東京の桜は散り敷いたようですが、御殿場桜、初めて見る桜です。
体調を崩されたご様子、春は試される季節でもあります。お大事になさってください。
短歌を解する能はありませんが、賢治の恋心を知るものとしては、口語詩『ロマンツェロ』を思い起こします。
‥君とふたり野に立てば 風きららかに吹ききたる
柏林をとどろかし 枯葉を雪にまろばしぬ‥
で始まるものであったようですが、学生時代に自由が丘の図書館で書き写したメモはとうに無くし、年々薄れ行く記憶の中だけのものと鳴っています。
あまり積極的に捜すこともしないまま今日まで、なかなかその詩の記載に逢えずにおります。
もしご存知なら、いつしかご紹介いただけないものかと期待しております。
ご心配をいただきありがとうございます。日頃の不摂生を恥じている春です。
この短歌と桜の画像はややこじつけです。(^_-)-☆
ご記憶の詩「きみにならびて野にたてば」は、いい作品ですよね。
早春の広々した岩手山麓とそこを吹き抜ける風、柏ばやしのとどろき、くっきりと浮かんできます。
この作品は「きみにならびて野にたてば」というタイトルで、文語詩五十篇に入っています。
ロマンツェロ(Romanzero←Romanze(独) 叙情的物語詩)というのは下書稿二の段階でのタイトルです。
賢治はこの言葉を気に入っていた様子で、他の作品にも断片的メモや表記が見られます。
定稿では題が消失し、慣例に従って、最初の一行がタイトルとして亀甲カッコ書きで表記されています。
〔きみにならびて野にたてば〕
きみにならびて野にたてば 風きららかに吹ききたり
柏ばやしをとゞろかし 枯葉を雪にまろばしぬ。
げにもひかりの群青や、 山のけむりのこなたにも、
鳥はその巣やつくろはん、 ちぎれの艸をついばみぬ。
いつかこの作品のイメージを損なわないような画像を撮ることができれば、ご紹介したいものです。
でも、なかなか至難のことのように思われますが(^_^メ)
賢治作品に関心を持ってくださる方のコメントは稀で、うれしく、受け止めました。励みになります。
今年は、雨の中、長靴を履いて、お花見してきました。
しっとりした雰囲気のある写真が撮れるチャンスでしたが、
初心者なので、カメラを濡らして故障させてしまいそうで、撮影は諦めました(*_*;
今年はお花見はまったくできませんでした。
昼も夜も、晴れた日も雨の日も。
本当は風に散る桜を撮りたかったなあ。
雨が心配だったら、シャワーキャップをかぶせておくと、いいですよ。
これまでだいぶ無茶をしましたが、雨に濡れてカメラが故障した体験はないんですけど(^^)/