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白樺

エレキの雲がばしゃばしゃ飛んで
一本の杉の枯れた心が避雷針とでもいふやうに
二露里(ろり)に亘る林のなかに立ってゐる
   こんもりと新芽をふいた白樺の下に
   一つの古いそりが置きすてられる
(略)
          詩ノート〔エレキの雲がばしゃばしゃ飛んで〕


枯れた心は、こころではなくて、芯であろう。
露里はろりと読む。ロシアの里程の単位。一露里は約1067メートル。
エレキの雲は雷雲であろうか。


       白樺の雄花は下がり、
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        白樺の雌花は立つ。
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シラカンバ(カバノキ科カバノキ属)Betula platyphylla 白樺
キョロロの前で、若い白樺の木に出会った。白樺は高い樹木が多く、花が撮影できるチャンスは少ない。

作品は、詩ノートの一節だが、樺太を舞台にイメージされている。
賢治作品では、白樺はしばしば登場する。
詩「樺太鉄道」では学名Betulaから、聖を冠して、「聖白樺」(セント・ベチュラ)とルビを振っている。
白樺は植物学的標準和名では「シラカンバ」である。
Commented by マングース at 2014-05-20 07:29 x
おはようございます。
シラカバの樹がもう少し標高の低い所でも
育ってくれたら、植えたい樹のナンバーワンかも!
私が信州に憧れる理由の1つがこのシラカバです。
幹も葉っぱも爽やかで大好きです^^
Commented by h6928 at 2014-05-20 09:59
白樺の小さな木に、花が付いているんですね。
いつも見る白樺は本当に高い木ばかりで、
花は見上げるばかりです。

二キロあまり続く白樺の林に枯れた一本杉が立っていて、
雷雲が流れていく・・・
芽吹いたばかりの緑に、忘れ捨てられたソリ
早春の寒そうな風景ですね。
賢治の心象風景でしょうか。

Commented by kana at 2014-05-20 12:41 x
白樺には、雄花と雌花があるのですね。
見ているだけで、何となく鼻がむず痒くなってくるのは、花粉症持ちのせいでしょうか^_^;
Commented at 2014-05-20 15:05
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by maman at 2014-05-20 19:51 x
白樺の木をみることもあまりないし
まして花何でもたこともなかったです
こんな風になっているのですね
不思議です

ここのところ なんとなくあわただしくて。。。
どこまでぐうたらなんでしょね
Commented by nenemu8921 at 2014-05-21 00:12
マングースさん。やっぱり白樺は庭に入れるのはどうかしら。
父が玄関のわきに植えていたとおもいますが、よく育たなかったと思います。(-_-;)
今はかりんの木が大きくなっています。
きれいなのですが。。。 別荘向きの木でしょうか。
Commented by nenemu8921 at 2014-05-21 00:25
h6928さん。
この詩ノートのメモは手入れされて、芽吹いた白樺も古いそりも削除されてしまいます。
ロシア的イメージは消え、岩手山麓地方、雷雲の様相がクローズアップされ、「森」というタイトルを付けられ、生前、文芸誌に発表しています。
私は、この詩ノートのメモにひかれています。
Commented by nenemu8921 at 2014-05-21 00:27
kanaさん、花粉症でしたか。
こんな画像は精神衛生上はよくないですね(^_-)-☆

戦前も花粉症の人はいたのかしら。
Commented by nenemu8921 at 2014-05-21 00:28
鍵コメさん。了解しました。
頑張って続けてみてください。
新しいことに挑戦する姿勢が素晴らしいと思います。
Commented by nenemu8921 at 2014-05-21 00:35
mamanさん。
白樺の木を見慣れた人でも、こうした雄花や雌花を認識している人は
少ないと思います。
樹木の花になぜか惹かれるのよ(^_-)-☆
by nenemu8921 | 2014-05-19 18:57 | 植物 | Comments(10)

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