榧(かや)の実
2015年 10月 11日
落果して踏まれた実が、小雨に溶けて、周囲をさわやかな香りに染めていた。
独特の香りである。(でも、誰も気に留めていませんでしたが…)
あるとき狸が榧の実をひろはうとおもってがさがさ林のなかをあるいてゐた。(略)
童話「寓話 洞熊学校を卒業した三人」
ひかげのかつらで冠をこしらえたりくるみや榧の実をひろったり、木いちごの実をとったり、(略)
童話「グスコンブドリの伝記」下書稿
「まあご飯を食べやう。今夜一晩油に漬けて置いて見ろ。それが一番いゝといふ話だ。」といひました。
(略)
お父さんは
「どれ油を出してやるかな」と云ひながら棚からかやの実の油の瓶をおろしました。
童話「貝の火」
Torreya nucifera 榧
種子は食用となる。あく抜きをして炒ったり、囲炉裏の灰で焼いたりして食べるという。
刻んでクッキーに入れたらおいしそうである。
果実を絞った油は高級な油だが、最近ではなかなか入手しにくいとのことである。
淡路町には昔から榧の実油で揚げたてんぷらを食べさせる店がある。
宮沢賢治の時代には胡桃と同様に、素朴な山の幸だったのだろう。
ネットで検索するとなんでも画像が出てくるのが現代である。そしてなんでも商品化されている。
秋真っ盛り、走っている道中は柿で、大げさではないけど真っ赤にもえています。
最近も奈良の柿の本場の西吉野に友達とたくさん買いに行ってきました。
ほんと!! 美味しそうですが、実は私も香りだけで、味見はしたことがありません。
ぎんなんもおいしいけれど、手間がたいへんで、最近はついつい買ってしまいます。
先日、青葉の森へ立ち寄ったら、ぎんなんのすごい匂いでした。
榧は大木になりますが、日陰でも育つ樹木ですね。
ありがとうございます。大変興味深いお話です。
他の方々にもご紹介させてくださいね。
「カヤの実 家にも直径1メートルくらいの大木が有りまして 沢山の実をつけます、 今年は全て落ちました。 この実を 古タライ などに入れ 水を張り、灰を入れておきまして 洗うと 綺麗な実になります。 カヤノ実、 これを フライパン で炒って 食べると 翌朝は 通じが良く とても快適です。 うちでは数年来 これを食べます、 尾篭なることにて カギコメといたします。」