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あんず

(略)
いつごろ行けばいゝかなあ
ぼくの都合はまあ来月の十日ころ
仕事の方が済んでから
木を植える場所や何かも決めるから
ドイツ唐檜にバンクス松にやまならし
やまならしにもすてきにひかるやつがある
白樺は林のへりと憩みの草地に植ゑるとして
あとは杏の蒼白い花を咲かせたり
きれいにこさえとかないと
お嫁さんにも済まないからな
雪が降りだしたもんだから
きみはストゥブのやうに赤くなってるねえ
(略)
                 詩「丘陵地を過ぎる」


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「杏の蒼白い花」にも出会いました。
杏はむしろほんのり紅いろがかって見えます。
賢治の青、蒼の多様な表現には、さわやかさ、新鮮さ、生硬さなどのニュアンスがにじんでいる。
「丘陵地を過ぎる」は、『春と修羅』第二集に収められた作品、1924年、3月24日の日付がある。
教え子へ向かっての慈しみが感じられます。モノローグ風に描かれている。
この頃の東北の3月末は、雪も降り出すような気候だから、まだまだ春は本格的ではない。
樹木の植栽の相談なのか、もうじき訪れる春を待ちわびる心情が詩句全編にみなぎっている。

今年は寒い冬だったけれども、ここにきて一挙に春がラストスパートをかけられたようだ。
李も杏も辛夷も桜も、一斉に開き始めた。





Commented by saitamanikki2008 at 2018-03-26 11:44
こんにちは。
杏の花もイイですよネ。
我が家で15年位花が咲いていた杏の木を
昨年 木が大きくなりすぎて伐採しました。
2本 杏の木があった時は、実を沢山付けてましたが、
1本を残し伐採したら花は咲きますが、実をつけなくなりました。
近所の人は、春 綺麗に咲くので残念がってました。
高齢者の庭木剪定で脚立から落下 怪我する人が多いそうです。
Commented by nobumaki at 2018-03-26 13:00 x
いっきに初夏の陽気ですね。
お花が次々開花するので次の休みの予定を立てるのも悩ましい毎日です。
でも、行きたい場所ばかり増えて、なかなか実現できていません。
次の休みは佐倉の桜にしようと思いました。
杏やスモモも見たかったですが、残っていてくれるか…

Commented by nenemu8921 at 2018-03-26 17:19
さいたまにっきさん。
杏もいろいろ品種があるのでしょうか。
陽当りなどの立地条件にもよるのでしょうが、ここのは古い樹木のようです。花も素朴です。
さいたまにっきさんのお宅の杏は花も実も見事でしたね。
1本伐採とは残念ですね。2本もあったとは広いお庭なのですね。

Commented by nenemu8921 at 2018-03-26 17:25
nobumakiさん。
佐倉城址公園は立派な辛夷の大木があって、それが目的で行きました。
桜もたくさんあります。週末は一気に満開になりそうですね。
nobumakiさんはお仕事もこなし、撮影もぐんぐん上達されて、まぶしいようです。
私は出かけると帰途、車の渋滞で、翌日は半分死んで居ます(苦笑)
昨日は京葉道路の渋滞で3時間半も車に閉じ込められてしまいました(-_-メ)
by nenemu8921 | 2018-03-26 09:49 | 植物 | Comments(4)

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