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【110】 梨の花

毘沙門の堂は古びて、     梨白く花咲きちれば、
胸疾みてつかさをやめし、   堂守の眼やさしき。

中ぞらにうかべる雲の、     蓋やまた椀(まり)のさまなる、
川水はすべりてくらく、      草火のみほのに燃えたれ。

                 文語詩〔毘沙門の堂は古びて〕


【110】 梨の花_c0104227_6511374.jpg

ナシ(バラ科ナシ属)梨
ナシ(和なし、日本なし)は、日本の中部地方以南や朝鮮半島南部、中国を原産とする野生種ヤマナシ(ニホンヤマナシ、Pyrus pyrifolia)を基本種とする栽培品種群のことである。
15mほどの落葉高木。花期は4月ごろで、葉の展開とともに5枚の白い花弁からなる花をつける。秋には黄褐色でリンゴに似た球形の果実がなり、食用として重要である。栽培品種では直径10~18cm程度で8月下旬から11月頃に収穫される。

作品の毘沙門の堂は岩手県花巻市東和町成島にある毘沙門天像を祀った堂のこと。
つかさは、役所、官庁などのこと。
蓋は貴人や仏像などの頭上にさしかけるかさやおおい。
椀(まり)は酒や水を盛る器。

賢治作品では、その童話から、ヤマナシが有名だが。
梨といえば、その果実は誰もが知っているが、花も美しい。
桜の華やかさに比して、どこか、さびしい印象がある。
Commented by chochoensis at 2007-04-15 17:36
nenemu8921さん、相変わらず素晴らしい花写真図鑑ですね・・・その説明もなかなかすばらしいです。ところで、「スミレ図鑑」の事なんですが、なかなか良いのが無くて苦労しています・・・。
現在、良く使っているのは、山と渓谷社:山渓ハンディ図鑑6=増補改訂「日本のスミレ」 いかりまさし 著 なのですが、間違いもあって専門家の助けを借りているのが現状です・・・。
第1版の時よりも=増補改訂版=は正確になったのですが、未だ一息と言うところです・・・。でも、基本種を調べるのには問題なさそうです。
ご指摘の=園芸種=は掲載していませんが、それよりややこしいのが、=野生種同士の交雑種(ハイブリッド)=が存在するので、識別には専門にスミレを勉強している方を探してアドバイスを貰った方が良いようです。この本は、2,000円弱なので手元に一冊あったほうが便利です。
Commented by nenemu8921 at 2007-04-15 21:05
chochoensisさん。そうですか。ハイブリットも図鑑の誤記も悩ましいですね。
身近に専門かもいない人はどうしましょう。(ーー;)
でも、まずはこの本1冊用意して、わかるものから、心のメモ帳に記入していくしかないですね。
今の季節こそ、集中して…。
有難うございます。困難なことほどチャレンジする価値がある!!
集中力がやや不安ではありますが…。
by nenemu8921 | 2007-04-15 07:09 | 植物 | Comments(2)

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