たくさんの白いきのこ→イヌセンボンダケ
2008年 10月 06日
一郎がまたすこし行きますと、一本のぶなの木のしたに、たくさんの白いきのこが、どつてこどつてこと、変な楽隊をやつてゐました。
一郎はからだをかがめて、
「おい、きのこ、やまねこが、ここを通らなかつたかい。」
とききました。
するときのこは
「やまねこなら、けさはやく、馬車で南の方へ飛んで行きましたよ。」とこたへました。
(略)
童話「どんぐりと山猫」
春~秋に、広葉樹や針葉樹の切り株、枯れた部分から群生する。
傘は1~1.5cm。はじめは卵形であるが、のちに鐘形になる。傘の表面には長い条線があり、肉はうすい膜質で壊れやすい。傘の裏のひだは疎である。柄は高さ2~3.5cm、太さ0.5~1mmで、多くの場合は曲がっていて弱々しい。
1ヶ所に数千本もまとまって生えるところから名付けられた。
きのこの楽隊というより、小さな妖精が集会を開いているようだった。
昨年、出会ったきのこの楽隊はこちらです。
白いきのこであれば、この方がイメージに近いかしらと思いましたが、このイヌセンボンダケも時間がたつと、茶色になります。図鑑で見ると茶色の写真が多い。
一郎くんが出会ったのはどんなキノコだったのでしょうか?
水元公園にはこんなキノコ楽隊もありました。
イバリシメジ
「どんぐりと山猫」の一節を知っていたなら、やっぱり、きっと、見方も違ってきそうですね。
どってこより、ピ~ヒャラ・チリトテ的優しい感じです・・・。
キノコ、全くの素人ですが、何やら興味が出て来たかな?
nenemuさんの責任!かも・・・♪
実際、ブナの森でほんものの楽隊に逢えることを楽しみに山歩きしたいですね。
娘が小さいときに、小林敏也・画の『どんぐりと山猫』をずいぶん読んであげたことを思い出しました。
<たくさんの白いきのこが、どつてこどつてこと、変な楽隊をやつてゐました>
ああ、もしかしたらこんなキノコだったのですね。
あのドングリのパッケージは、すばらしいデザインでした!!
私の名刺は敏也さんに描いていただいたnenemuマーク入りです(#^.^#)
ナイショですが…。
小林さんは寡黙な方で、思いをすべて作品に向けて昇華させるタイプのアーティストですね。
そうですか。奥様の同級生が小林画伯のプロデュースというわけですね。(#^.^#)
そういえば、ずいぶん前に青山で小林さんの個展があったとき、つれあいといっしょに見に行ったら、小林さんがいらして、ちょっとお話したのを思い出しました。
青梅線沿線にあるという工房もぜひ一度伺いたいものと思いながら、時が過ぎてしまいました。
先日、古書店の店先の特価本の中に小林さんの『銀河鉄道の夜』が出ているのを見つけ、つい買ってしまいました。
百円でした!
価値を知らないヒトのなせる業ですねえ。
娘には、ますむらひろし版の銀河鉄道を読んでやったような気がしますが、小林版のほうがさすがに凄みと深みがありますね。
小林さんの作品はどれも、解読?!しがいあリますが、「ポラーノの広場」がいちばん気に入っています。
たしか、この本だけは彼から贈っていただいたと思います。
ますむらさんの作品も又別の魅力があります。
お父様に賢治作品を読んでもらえるなんて、ステキですね。
私は、賢治作品だけは原作を与えたと思います。
画本やコミックは大人になってから!!です。
どってこどってこ、を検索していて伺いました。
イヌセンボンダケと言うのですか。なるほど「白くて変な楽隊」そのものですね。
私が、遭遇したのはツチグリでしたが、やはりどこからともなくどってこどってこ、と聴こえてきたような気がします。賢治にまつわる素敵なお写真、文章、いっぺんでファンになってしまいました。
またお邪魔させていただく思います。
どうぞよろしく
こちらこそ、よろしく。
これはイメージですのであまり深刻に受け止めずに、楽しんでくださいね。
ツチグリもいいですね。
賢治の短歌で取り上げたと思います。
http://nenemu8921.exblog.jp/9152397
お時間があれば、見てください。