カテゴリ:植物( 979 )

野ばらの実

(略)
恐れた歳のとりいれ近く
わたりの鳥はつぎつぎ渡り
野ばらの藪のガラスの実から
風が刻んだりんどうの花(略)
             詩「七四〇 秋」
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秋は実りの季節であったが、賢治の時代には、おそれの季節でもあった。
度重なる自然の猛威の前に無力さを感じることがしばしばだったろう。
品種改良や農作技術が進歩した現代も、台風や塩害、地震や津波、河川の氾濫や地すべりなどの被害は多い。
稲作より果樹栽培や野菜や酪農など多くの分野で生活は脅かされている。
それでも野ばらは実をびっしりとつけ、紅く色づく。
雨上がりにはガラスの実のように輝いている。

詩「秋」は、「春と修羅 第三集」に収められた作品


by nenemu8921 | 2018-10-09 23:44 | 植物 | Comments(5)

最近出会った野草たち

最近撮りためた植物です。

咲き始めだったカリガネソウ(シソ科 Tripora属 カリガネソウ)雁草
私にはどう見てもカリガネ(雁)には見えないのですが…。小さな釦のようなつぼみがかわいい。
野草ですが、最近園芸種並みに三陽MFM(旧花の美術館)では、中庭に形よく植栽されていました。(@_@)
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ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属ヨウシュヤマゴボウ)Phytolacca americana 洋種山牛蒡
有毒だそうですが、子どもの頃はこの実で色水を作って遊ぶのが好きだったなあ。
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マルバルコウ(ヒルガオ科サツマイモ属  Ipomoea coccinea)丸葉縷紅 
最近は畑や田の畔などでもよく見かけるようになりました。
賢治作品に登場するサイプレスヴァインは、英名で園芸種のルコウソウです。
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ツルマメ(マメ科ダイズ属ツルマメ)Glycine soja 蔓豆
大豆の原種でしょうか。
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ヌスビトハギ(マメ科ヌスビトハギ属 Desmodium podocarpum subsp. oxyphyllum)盗人萩
この小さな花が好きです。
牧野富太郎によると、古来の泥棒は足音を立てないように、足裏の外側だけを地面につけて歩いたとのことで、この果実の形がその足跡に似ているからだという。
宮沢賢治は唇型だという。自然観察会ではブラジャー型の果実と解説した人もいる。
小さな少女が「パパの眼鏡みたい!」と言った。
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スズムシバナというそうです。
スズムシバナ(キツネノマゴ科 Strobilanthes oligantha)鈴虫花       
鈴虫が啼く頃に花を咲かせるからとか。初めて出会った植物です。
分布は近畿地方以西とあります。
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小さな花です。
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知らない植物もたくさんありますね。






by nenemu8921 | 2018-10-04 00:29 | 植物 | Comments(8)

稲刈りーオリザ刈り

(略)
「さあ、おれのところではもうオリザ刈りをやるよ。」
主人がまた笑いながら云ひました。
次の朝主人はうちぢゅうみんなをつれて沼ばたけへ出て行ってすっかり
水の落ちた沼の上を歩いて片っぱしからオリザの株を刈りはじめました。
                童話「グスコンブドリの伝記」
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イーハトーブでは、稲はオリザであり、田んぼは沼ばたけである。
稲刈りはオリザ刈りだという。
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オリザは稲の学名oryza sativaからのネーミング。稲はイネ科イネ属イネである。
宮澤賢治はネーミングの達人だった。呼び名を変えることで世界は変換する。
オリザ、オリザサチバという語は賢治の詩作品にも頻出する。
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ブドリの世界と違って、郷里の山里ではたわわにオリザは実り、平和な稲刈りの風景が見られた。
赤城山麓である。稲架は珍しい光景になった。
思わず、車を止めて声をかけ、撮影させていただいた。
田の畦にはヒガンバナが盛りだった。
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by nenemu8921 | 2018-09-26 22:53 | 植物 | Comments(10)

曼殊沙華の咲くところー小湊鉄道

菜の花畑の中を走る小湊鉄道は有名ですが
曼殊沙華の咲く畦を走る小湊鉄道も素敵です。

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シャッターチャンスは一回だけ。
小さな電車はゆっくり走っていきました。
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ヒガンバナは、昔よりふえましたね。
あちこちの観光地で植栽されているようです。

この花は賢治作品には登場しなかったと思います。




by nenemu8921 | 2018-09-19 01:00 | 植物 | Comments(10)

そば畑

さうさう、このときは丁度秋に蒔いた蕎麦の花がいちめん白く咲き出したときで
あの眼の碧いすがるの群は、その四っ角な畑いっぱいうすあかい幹の間をくぐったり
花のついたちいさな枝をぶらんこのやうにゆすぶったりしながら
今年の終りの蜜をせっせと集めて居りました。
                 「寓話 洞熊学校を卒業した三人」

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「寓話 洞熊学校を卒業した三人」は、賢治の初期の童話「蜘蛛となめくじと狸」がのちに、改作されて成立した作品。
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親切な鳥友達が誘ってくれたので、出かけました。
市原市郊外です。
今まで見たこともない広大なそば畑が広がっていました。
この蕎麦の花の上にノビタキが来て止まることがあるそうです。
(でも全然姿は見せなかったけれど……。)
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by nenemu8921 | 2018-09-17 00:50 | 植物 | Comments(14)

水元で出会った植物―ミズネコノウの群落

先日の観察会の折、出会ったちょっと珍しい植物をご紹介します。


この野草、ご存知でしょうか。
ミズネコノウというそうです。
Pogostemon stellatus) シソ科ミズトラノオ属ミズネコノウ 湿生植物ですね。
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一年草ですね。
昨年までボランティアの人々の田んぼだったところが休耕田になって、
湿生植物がたくさん観察できます。
ミズネコノウが陣取りゲームの勝者らしい。

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すごいでしょう。
水元でも滅多に出会えない光景に観察会の皆さんもやや唖然!
アクアリウムでも水草として人気があるそうですよ。
流通名はイエローオランダプランツとか。

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こちらはタコノアシ。
いつも紅葉したころ名前を思い出して目にとめますが、こんな花を咲かせます。
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これはトキワツユクサ
シロバナツユクサだそうです。konekoさん。ご指摘ありがとう。
トキワツユクサは以前「白いつゆくさ」というタイトルでこちらでご紹介していました。
https://nenemu8921.exblog.jp/26782124/
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これはチョウジタデ (アカバナ科チョウジタデ属チョウジタデ)丁子蓼。(Ludwigia epilobioides)一年草。
和名の由来は花後の形が香辛料の丁子(グローブ)に似ていて、葉がタデに似ているためらしい
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これもチョウジタデの仲間? 花が大きいですね。
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おまけは葉の蔭で交尾していたイトトンボ。
マクロレンズを持参していなかったので、大きくトリミングしました。
ちょっと距離があったので、肉眼ではほとんどわからないほどでしたが、よく写っていたので(@_@)
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どうも編集のフォントが思うように動きません。
エキサイトは、昔のシステムの方が編集しやすかったように思えます。

by nenemu8921 | 2018-09-15 22:37 | 植物 | Comments(7)

オニバス

雨の日曜日、久しぶりに水元の自然観察会に参加しました。
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オニバス(スイレン科オニバス属オニバス)Euryale ferox 鬼蓮

水元公園のオニバスと言えば、ごんぱち池のオニバスが有名ですが、今年は水生植物園で、きれいに咲きました。
一年草なので、毎年同じように咲かせるというわけにはいかないのでしょうね。

蓮も睡蓮も咲いていました。雨に似合う蓮でした。(大賀ハスとは別の種類でしょうね)
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by nenemu8921 | 2018-09-03 16:37 | 植物 | Comments(4)

キツネノカミソリ群落

台風の合間をぬって、友人と千葉市郊外の自然公園を訪ねました。
8月初めのことでした。
今年のキツネノカミソリは例年より早かったです。

画像はクリックすると大きくなります
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キツネノカミソリ(狐の剃刀、学名は:Lycoris sanguinea)はヒガンバナ科の多年生草本球根植物。
キツネノボタン、キツネノマゴ、キツネアザミなど、キツネが頭にくる植物名は少なくないが、
賢治作品では、たしか、「きつねのささげ」(ノササゲの俗名)があった。
こちらにその記事があります。https://nenemu8921.exblog.jp/20744880/
キツネのカミソリは、早春水仙に似た葉を出し、夏草が茂るころに葉が枯れそのあとに花茎を形成し花を咲かせる。いつもお盆の頃だ。
しかし、はて、キツネは剃刀を何を使うのかしらん?
髭をそったら、まずいのでは~。子ぎつね紺三郎くんを思い浮かべてしまいます。
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ここは毎年訪れても、道に迷う。キツネがいたずらするのかな。
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帰途、ミズタマソウも見つけた。ひっそり咲いていた。
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そしてハートマークのカメムシ君、エサキモンキツノカメムシだったね(^_-)-☆
クリックして見てくださいね。
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駐車場に戻った時、ざぁーと雨風が襲ってきました。
間一髪! どうにか、ずぶぬれにならずに車に乗り帰宅しました。


by nenemu8921 | 2018-08-21 10:11 | 植物 | Comments(12)

水辺で出会ったもの

雨の晴れ間にぶらりと出かけました。
アサザですね。浅紗、阿佐佐という文字をあてるとか。
やはり漢字表記はイメージを広げますね。
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イトトンボは少なかったです。出会ったのはこの子だけ。
さて、アジアイトトンボかと思ったら……。
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アオモンイトトンボとよく似ているのですねえ。
ネットで検索してよくよく確認したら、この8節が青いのはアオモンイトトンボだと判明。
クリックして拡大してご覧くださいね。
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こちらはちょっと珍しいイヌゴマの花。シソ科ですね。
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水草のミクリ。花が残っていました。ミクリはミクリ科ミクリ属ミクリです。
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これが実です。実栗という文字を書くようです。
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やっぱりこの時期は紫陽花ですね。

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by nenemu8921 | 2018-06-20 00:12 | 植物 | Comments(4)

5月の箱根湿性花園

富士花鳥園の翌日はカンカン照りの中で箱根湿性花園での撮影会でした。(>_<)
数年前、ここを訪れたときは広い野原という印象でしたが、たくさんの高山植物や園芸種が植栽されていました。
新しいソニーのカメラに慣れず、あまり気がのらない撮影会でした。

でも一番目立ったのはサラサドウダンです。
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クリーム色のサラサドウダンは初めて見ました。
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数が多かったのはチョウジソウ。
一面咲いていましたが、緑の葉が目立ち、花は野の花らしくひそやかな風情です。
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これはエゾノハナシノブ(蝦夷花忍)
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ヒメサユリ こんなところで出会うなんて(@_@)
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木立の藪の中でひっそり咲いていたカザグルマ
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ヒマラヤの青いケシ
種類も数も多かったけれど、動物園のパンダのように特別製のスペースに
植栽されていました。
でもね、湿潤のオリザの国の気候はヒマラヤの高原とあまりに違いすぎて可哀そう…。
花は終盤で、格別暑い日でしたから、ぐんにゃりしていました。
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ミヤマオダマキでしょうか。
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ワスレナグサですね。
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他にもたくさんの高山植物やサクラソウの鉢植えもありました。
次回はいい条件で撮影したいなあ。
でも、天候ばかりは思い通りになりませんねえ。


by nenemu8921 | 2018-06-14 14:50 | 植物 | Comments(5)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921
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