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【96】 連雀

  松の林の足なみは
  ごくあたらしいテレピンの香と
  炭窯のなかには小さなドラモンド光もあって
  一羽の連雀が叫んでゐる
    (まああたし
     月見草の花粉でいっぱいだわ)
          詩〔北上川は熒気をながしィ〕下書稿(一)


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ヒレンジャク(スズメ目レンジャク科)緋連雀
冬鳥として渡来。まったくこない年もある。11~4月頃に各地で見られる。イボタ、ヤツデ、キヅタ、ヤドリギなどの実を食べる。群れでいることが多い。チリチリチリと細く鳴き、ヒーヒーと高い声も出す。
尾の先端が赤いのがヒレンジャク、黄色いのがキレンジャク。
両者が混群をなしていることもある。

この作品ははじめ「夏幻想」の題で書き始められたが、推敲過程で、再三手を入れられ、変化している。
最終形では、賢治と妹トシと思わせる兄妹が北上川を眺めながら、エスプリの効いた会話をかわしながら、バードウォッチングしている情景が浮かんでくる。
登場するのは、へらさぎ、連雀、ほヽじろ、かはせみ、孔雀(石)、かけす、夜鷹、蜂鳥などの鳥や、植物はバッタカップ、月見草、燕麦、杏、松、アイリス、かきつばた、赤楊、しヽうど、稲草、チュウリップ、カンナなどが多彩に入れ替わる。
まことに絢爛たる賢治風の花鳥図譜だ。だから実際の光景ではないのである。
「女性岩手」に発表したときの題は「七月・花鳥図譜」であった。

画像は数日前、豊沢川周辺で、カワヤナギの新芽をついばんでいたレンジャクの群れに出会った折のもの。曇天で、対岸の小鳥は小さかった。
ご案内いただいたイーハトーブの友人に感謝です。
by nenemu8921 | 2007-03-27 13:18 | 鳥・動物 | Comments(4)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


by nenemu8921
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