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早池峰周辺で出会った植物

あれこれ雑用が山積していて画像の編集ができません。
順不同でアトランダムに並べます。

翌日は石鳥谷の友人宅に寄り、大迫の賢治早池峰展示館を訪ね、早池峰神社へ行きました。
そこから小田越まで車で行き、3合目あたりまで歩き、戻りました。たくさんの植物に出会いました。
7月31日は早池峰神社大例祭の宵宮です。早池峰神楽を堪能しました。すごい迫力でしたよ。
神社の大広間に泊めていただき、翌朝は荒川高原まで行き馬を見て、早池峰に戻り、大例祭を見学。
岳部落の子どもたちのすばらしいパレードも拝見。
あっという間でした。後ろ髪を惹かれる想いで会津若松へ。

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小田越からの早池峰、頂上を臨む


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小田越周辺の景観、オオシラビソがきれいですね。


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カニコウモリの群落があちこちにありました。


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ツルニンジン!行きには気付かなかったのに、降りるときにyutorieさんが発見!


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タケシマランもたくさん実をつけていました。


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こちらがオオバタケシマランだと思います。


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オオバタケシマランの花です。(これは前日に八幡平で撮影したもの)

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エゾアジサイもたくさん咲いていました。炎天下でかわいそう…。

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by nenemu8921 | 2012-08-13 11:13 | 植物 | Comments(10)

釣鐘草(ブリューベル)→ツリガネニンジン

(略)
さうしてどうだ
風が吹くと 風が吹くと
斜面になったいちめんの釣鐘草(ブリューベル)の花に
かがやかに かがやかに
またうつくしく露がきらめき
わたくしもどこかへ行ってしまひさうになる……
(略)                        
                          詩「山の晨明に関する童話風の構想」

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ツリガネニンジン(キキョウ科ツリガネニンジン科)釣鐘人参
山野や高原などに生える多年草。花が釣鐘形で、根が朝鮮人参に似ていることによる。
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学名は Adenophoratriphylla。英名は Ladybellsである。
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賢治は釣鐘草と書き、好んでブリューベルというルビをつけているが、
英語でblue belといえば、ユリ科の釣鐘水仙、野生のヒヤシンスをさす。
日本で見ることが出来るのは、シーラ・カンパニュラなどの園芸種である。
以前私の「下ノ畑」のシーラ・カンパニュラを紹介した。 こちらをどうぞ。
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作品「山の晨明に関する童話風の構想」は、早池峰山の夜明けを歌ったもの。
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今回の旅では、花巻市郊外の田んぼの畔や早池峰の麓、種山ヶ原、三陸海岸へ向かう途中の平庭高原、宿の周辺…、何処でもこのツリガネニンジンを見かけた。朝露がよく似合う花だ。
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何度撮ってもあきない画材だが、イメージどおりには撮らしてくれない。
by nenemu8921 | 2009-09-07 00:28 | 植物 | Comments(18)

七折れの滝

(略)
水がさあさあ云ってゐる。
「いいな。あそごの水の跳ね返る処よ。」
うん、いい。早池峰山の七折の滝だってこんなのの大きなだけだらう。
もうみんなおりる。おれもおりる。(略)
                                    童話「台川」

七折の滝
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作品「台川」で釜淵の滝から、(話に聞いている)七折れの滝を連想している一文である。
釜淵の滝は以前ご紹介した。 こちらをどうぞ
しかし、だいぶ迫力がちがうでしょう。賢治は七折れの滝を実際に訪れたことがあるのかな?

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「どんぐりと山猫」に登場する笛吹きの滝は此処がモデルではないかという説もあるようですが…。

早池峰山の麓にあるこの滝を、地元の友人の案内で訪ねた。10年ぶりだ。
植物を撮影しながら、前夜の雨でぬかるんだ細い道をゆっくり歩いた。

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by nenemu8921 | 2009-09-03 08:15 | 場所 | Comments(8)

釣鐘人参(ブリューベル)

あやしい鉄の隈取りや
数の苔から彩られ
また捕虜岩(ゼノリス)の浮彫と
石絨の神経懸ける
この山巓の岩組を
雲がきれぎれ叫んで飛べば
露はひかってこぼれ
釣鐘人参(ブリューベル)のいちいちの鐘もふるへる
(略)
                                   詩 一八一「早池峰山巓」

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ツリガネニンジン(キキョウ科ツリガネニンジン属)釣鐘人参
山野や高原などに生える多年草。
釣鐘人参に賢治はブリューベルのルビを好んで使っている。英語のblue-bellは、ブルーベルで、野生のヒヤシンスのこと。日本の釣鐘草に対応するのはbell-flowerである。
賢治は釣鐘型のブルーの草花を、ブリューベルと呼びたかったようです。

早池峰山巓は、早池峰の山の頂上のこと。
捕虜岩(ゼノリス)は、地質学用語で、火成岩体中に取り込まれた(捕獲・捕虜となった)別種の岩石片のこと。
石絨は、せきじゅうと読むか、石綿、アスベストのこと。繊維状に成長するため神経のイメージと重ねたか。
早池峰山は、蛇紋岩や橄欖岩から成る残丘だという。頂上付近は岩場が多い。その地質学的な解説を賢治風に詩的に表現している。
(漢字は難しいですね。読みも表記も…。苦労します)
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早池峰山
山頂ではなくてごめんなさい。一昨年六月、小田越から入って針葉樹林帯を抜けたあたりです。
もう、頂上まで行く勇気はありません。
by nenemu8921 | 2008-09-04 14:30 | 植物 | Comments(6)

ミソサザイ

(略)
寒さとねむさ
もう月はただの砕けた貝ぼたんだ
さあ ねむろうねむろう
 ……めざめることもあらうし
    そのまま死ぬこともあらう……
誰かまはりをあるいてゐるな
誰かまはりをごくひっそりとあるいてゐるな
みそさざい
みそさざい
ぱりぱり鳴らす
石の冷たさ
石ではなくて二月の風だ
(略)
                         詩「河原坊(山脚の黎明」


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画像提供は阿出川栄次さんです。

ミソサザイ(スズメ目ミソサザイ科)
日本で見られる鳥の中では、キクイタダキについで、最も小さな鳥の一つ。
L(体長)10.5cm。全国の山地や渓流沿いでで見られる留鳥。
体に似合わない大きな声で、チリリリリリ…というバイブレーションのきいた美声を長く続ける。すばらしいトレモロ。明け方早くからさえずりだし、早春から夏まで唄い続ける。

大正14年8月11日、早池峰山に単独で登り、麓の谷間で野宿をした折、賢治は不思議な体験をした。山の上のほうからうす赫い衣の裸足の二人の坊さんが降りてきて、念仏を唱えながら賢治の前を駆け抜けて行ったのである。
そんな幻想をもたらしたのは、ミソサザイのさえずりだった。
ぱりぱりならす!!
まさに山の早朝の冷たい空気をミソサザイが震わせて、それが頬に感じられるくらいだ。
by nenemu8921 | 2007-09-29 10:42 | 鳥・動物 | Comments(2)

トリアシショウマ←アスティルベ

水と濃きなだれの風や、    むら鳥のあやなすすだき、
アスティルベきらめく露と、   ひるがへる温石の門。
(略)
                      文語詩〔水と濃きなだれの風や〕


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トリアシショウマ(ユキノシタ科チダケサシ属)鳥足升麻
丈夫でまっすぐな茎(赤い葉柄)を鳥の足にたとえ、葉がショウマに似ていることによる。
学名:Astilbe thunbergii var. congestaであることから、アスティルベはチダケサシ属を意味するが、作品の舞台となっている早池峰山にはこのトリアシショウマが多い。

「水と濃き」は「水のように濃い」の意味。文語文法では正しい用法か、賢治独特の手法かどうかわたくしは知らないが、声に出して読むと、くっきり強い印象を与える。
むら鳥のあやなすすだきは、縦横な鳥のすだき、あちこちからさえずる小鳥の群れのさえずり。
温石は蛇紋岩のこと。この石を焼いて布などに包み身につけてホカロンのようにつかったことから温石石(オンジャクイシ)と呼んだ。早池峰は蛇紋岩を基盤とする残丘である。門とは小田越の登山口から入ると御門口と呼ばれる岩場のことか。
by nenemu8921 | 2007-08-11 10:26 | 植物 | Comments(4)

ドングリ

「どんぐりと山猫」のお話は、山猫から葉書をもらって、出かけていき、どんぐり裁判を解決するかねた一郎くんの体験が描かれています。
今回の旅では、早池峰のふもとの宿坊でどんぐりのデザートを頂きました。

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どんぐりを挽いて、灰汁を抜き、加熱して砂糖も何も入れずに固めたもの。
きな粉をかけていただきます。
ゼリーや寒天より、ずっとデリケートな口当たりです。
口に入れたとたんに、春の雪のようにゆっくりとろけます。うーん、ソフィスケートされたわらび餅といったふうな。

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宿の食事は宿坊ですから、山菜づくしです。しかもすべて天然もの。
ブナシメジの煮付け。ブナ林に自生するシメジだそうです。
ナラタケと春菊のごま和え。
ミズと食用キクの酢の物ミズはウワバミソウの山菜名。賢治作品にも登場します。
山女の煮付け。宿坊のご主人が釣ったものです。
野菜(かぼちゃ、しいたけ、コンニャク、大根)の煮物。上品な味付けでした。
わらびとニンジンの煮付け。
イタドリの油いため。これは初めての体験。たいへん柔らかでした。
はつか大根の漬物。
まいたけやごぼうのたっぷり入った野菜のひっつみ。ひっつみは東北の郷土料理です。
しいたけご飯。
そしてどんぐりのデザート。
by nenemu8921 | 2007-08-09 07:13 | | Comments(6)

岳川

(略)
けれども、一郎が眼をさましたときは、もうすつかり明るくなつてゐました。
おもてにでてみると、まはりの山は、みんなたつたいまできたばかりのやうに、うるうるもりあがつて、まつ青なそらのしたにならんでゐました。
一郎はいそいでごはんをたべて、ひとり谷川に沿つたこみちを、かみの方へのぼつて行きました。(略)
                                         童話「どんぐりと山猫」


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岳川 ← 谷川に沿つたこみち
早池峰山南面に水源を有し、稗貫川に注いでいる。

童話「どんぐりと山猫」の物語舞台は、「笛ふきの滝」のモデルになった稗貫の滝があることから、早池峰山ふもとの岳川周辺であろうといわれている。
今回(07.08.03)訪れたときは、丁度台風の到来で、水量が多かった。岳部落の早池峰神社近くからの撮影。
by nenemu8921 | 2007-08-08 23:00 | 場所 | Comments(2)

ミヤマウイキョウ(←フェンネル)

つめたいゼラチンの霧もあるし…(略)

またこめつがは青いザラメでできてゐて
さきにはみんな
大きな乾葡萄(レジン)がついてゐる
みやまういきょうの香料から
蜜やさまざまのエッセンス
そこには碧眼の蜂も顫へる
          詩「山の晨明に関する童話風の構想」

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この画像は岡山理化大学波田研究室からお借りしました
コメツガ(マツ科ツガ属)米栂
亜高山帯にふつうに生え、高さ20~25mになる常緑高木。乾葡萄(レジン)とは、この球果を見立てたもの。はじめ緑紫色で、成熟すると褐色になる。

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画像提供はは「可児からの山歩き」さんです。
ミヤマウイキョウ(セリ科シラネニンジン属)深山茴香
高山の岩石地に生える多年草。高さ10~40cmになる。和名は漢方薬に使われる茴香に葉が似ているため。しかし、薬効も香りもないと図鑑にはある。

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これはわが「下ノ畑」でいま満開のフェンネル
ウイキョウ←フェンネル(セリ科ウイキョウ属)
最近ではハーブ・ブームでフェンネルという名前の方がよく知られている。
ヨーロッパ原産の多年生草本で、茎は直立し高さ1~2m、上部で分枝する。全草黄緑色、独特な香りがある。果実は卵状楕円形の双懸果で、長さ3.5~8mm、幅1~2.5mmで香りが強い。花期は夏。

「山の晨明に関する童話風の構想」は、早池峰山の夜明け(晨明)の美しさを高らかに歌い上げたすばらしい作品だ。ここでは自然の現象や風物をすべておいしそうな飲み物や食べ物に見立てている。
ミヤマウイキョウとは賢治の造語かと思っていたが、調べてみると、実在する植物だったので驚いた。ウイキョウ(フェンネル)は、茴香入りボンボン(媚薬)として「サド公爵夫人」(三島由紀夫)にも登場し、芳香や薬効が古くから知られているが、ミヤマウイキョウを登場させたのはイメージだろうか。つまりウイキョウを爽やかなイメージに進化させたような。だが、この花も賢治の好きな月光色の散形花だ。
早池峰山に、ミヤマウイキョウは自生したかどうか不明。ご存知の方がいらしたらご教示願いたい。
by nenemu8921 | 2007-07-06 10:32 | 植物 | Comments(2)

宮沢賢治の愛した鳥や植物


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